※本記事は以前運営していたブログからの「移転記事」で日付は当時のまま記載しています。
2012年9月23日に第1子男児を出産。出産当日のメモを自分の覚え書きとして残しておきたいと思います。
破水~入院
am3:00過ぎ
なんとなくお腹が痛い気がして目が覚めたけど、気のせいか?と思いまた眠りについた。
am4:00過ぎ
何かジワリと出た気がしてまた目が覚める。しばらく様子を見てからトイレに行くとトロンとした見慣れない水がトクトクと流れ出てきた。
破水だっ!
…羊水ってすぐわかるのかな?なんて出産前にのんびり考えていたけれど、心配無用でしたね!明らかに見慣れない液体。トロンとして透明から少し黄色味があり、私の場合は出血も多少混じり腹圧をかけても止まらず流れ出てくる。大量ではなかったけど、タラリタラリという感じ。
am4:30過ぎ
ひとまず清潔なシートやタオルをあてて病院へ電話、すぐ来るようにと言われる。雨が降る中パパとタクシーにて病院へ。途中、母に電話で報告。だんだん夜が明けはじめて来た。
ちなみに、破水していたためタクシーのシートにバスタオルを敷いてきたけど、特に流れ出る事はなく一安心。
am5:30頃
病院到着。すぐ陣痛室にて診察。完全破水のためそのまま入院手続き。赤ちゃんは相変わらず元気に動いてる。まだ陣痛らしきものはなくいまいち実感が湧かない。
破水したため、抗生物質を処方される。
「まだまだ子宮口も4センチくらいだから翌日になるかもしれないです。もし24時間以内に産まれそうもなければ、完全破水のため赤ちゃんが外の世界と繋がってしまっているので、感染の恐れもあるから陣痛促進剤を使いますね!」
と説明あり。明日になるかも?まだ先は長いのかー?
am7:00過ぎ
パパは一度帰宅。仮眠してまた午後に来てくれる事に。
陣痛室にて
am8:00頃
3床ある陣痛室はがらんとして貸切状態。破水のためベッドに横になっていると、何となくお腹がギューっと痛くなる事がたまにあるけど、まだまだ元気!
朝食が運ばれて来たのでしっかり完食。歯磨きしてまたベッドでゴロリ。
その後モニターで赤ちゃんの心拍を確認、元気にトクトク動いてる。分娩時に向けて左腕に点滴の針が刺された。
友人にメールで入院のお知らせ。
am10:00頃
この頃から陣痛が規則的にやって来るようになった。まだ15~20分間隔だけど、あれ、痛いかなー?くらいの感覚。子宮口はまだあまり変わらず。
「早ければ夜に全開になるかもしれないけど、多分明日かなー」
と助産師さん。
日曜だしさ、今日中に産まれてくれると嬉しいな、とお腹をなでなで。とは言え、無事に産まれてくれる事が最優先だから、あとは赤ちゃん次第だ!
am11:30過ぎ
お昼が運ばれて来たのでまたまた完食。この頃には間隔が15分を切り、痛みも少し強くなってきたみたいな感じ。
助産師さんから「体の向きを変えてみると楽になるかな」と言われ左向きになったところ、アラームが鳴って他の助産師さんや看護師さんがどこからともなく飛んできた。どうやら赤ちゃんの心拍が急に下がったようで、体勢を上向きになったらすぐに戻った。良かった良かった。
今更ながら、一人でベッドに転がっているけれど別室でちゃんとモニターチェックをしてくれているんだな、と安心(笑)
pm12:30頃
一度帰宅したパパと電話。少しは仮眠できたみたいで何より。まだ子宮口は開いてこないから、助産師さんからお呼びがかからないけど、早めに病院に来てくれるとの事。もう雨は上がったみたい。
pm1:00過ぎ
急に痛みが強く感じるようになってきた。間隔は7分くらい。痛みがある時はさすがにヘラヘラ笑ってはいられず「むぅ…」ってなるような感じ。下腹に締め付けるような痛み。
助産師さんってば「まだまだこれからですよー、だんだん腰が痛くなってくるからね!」と笑顔。
pm2:00頃
パパ到着。すでに間隔は5分くらいになってきた。子宮口は少し開いて6センチくらい。この頃からいきみ逃しをするように言われた。
「眠れる時に少し寝てみてね!」と助産師さんに言われ、意地でも寝ようとしてみる。
陣痛の合間の無の時間は、確かにふわりと穏やかで眠気を誘う。でも、陣痛がやって来るとバチっと目が覚めるから、ウトウトを繰り返し。
時間よくわからず夕方
陣痛の波がそろそろ2–3分おきになってきた。そこそこ時間が経っているはずたけど、もうこのあたり何時なのかあまり覚えていない。眠いんですよね、寝れないけれど。
陣痛はどんどん強くなって、ついさっき助産師さんが笑って教えてくれた通り、腰が痛くなってきた。骨が軋むというのか、外れちゃうんじゃないかっていうか。いきみ逃しは笑顔では出来なくなり、無言で一点を見つめて深呼吸って感じ。ここまで痛いんだからさ、さすがに明日って事はないでしょ。
「赤ちゃんも頑張っているんだな、よし私も負けないぞ!」
とよくわからない対抗心を燃やし陣痛に耐えてみる。
しかしもう1分間隔くらいで陣痛が来るし、逃すための深呼吸も出来ないくらいに忙しくなってきたので、パパにナースコール依頼。そして助産師さんと何やら会話をしてるうちに何かが流れ出てきたから、
「何か出た!」と私が言ったら、パパがそのまま「あ、何か出たみたいです」と伝えていたのが、何故か陣痛の最中でも笑えた。もちろん顔は必死なんだけどね。
助産師さんがやって来て子宮口の確認をする際、痛みが強い時に見ようとするから「今痛いから無理ですね!」と言うと「お腹が張った痛い時に見ないとダメなのよー、頑張ってー」と言われた。
えー!そうなのか。理由がわかれば我慢出来るもので確認してもらうと「一気に進んだね!ほぼ全開よ!」との事。
やった!良かった!今日産まれてくれるのかな?いよいよご対面も近いのか?
ようやく分娩室へ移動することに。
分娩室~出産
早速わずかな陣痛の合間に隣の分娩室へ移動。数メートル先の分娩台、見えているのにやけに遠く感じるなあ。
見学会の時に見た、寄りかかって進む歩行器みたいなので移動するのかと思ってたら助産師さん「今のうち!頑張って歩こうか!」なんて言ってるよ。仕方なく徒歩で移動したら分娩台によじ登る途中で陣痛が。本当に「よじ登る」という形容がぴったり。
なんとか位置について「ようやくいきめる!」と思ったのに、あまりに急だったため「これからドクター呼んで準備するからまだいきまないでね!」と笑顔の助産師さん。
もうね、何がつらかったって、陣痛そのものの痛みよりこの「いきみ逃し」がきつかったんですよね。痛いのに力を抜くなんてさ、ありえない。
でももう移動もないし、万が一いきんでもなんとかなるでしょ!と気楽に構えて待つことに。
その間、血圧を計ると助産師さんが「おお。急に上がってきたね。」と言うので「いくつですか?」と聞いたら「今は聞かない方が良いわよ!」とまた笑顔。気になるじゃん!
そしていよいよドクター到着。女医さんだ、しかも若そう!勝手に年配の男性ドクターが登場するとばかり思ってたので意外な展開にびっくり。その間も、陣痛はどんどん押し寄せてきて、ようやく待ちに待った声がかかる。
「さあ、次の陣痛が来たらいきんでみましょう!」
わーい、やった!!…しかしここに来て「そう言えばいきむってどうやるの?」と素朴な疑問が。よくある呼吸法は指導せず、妊婦主体の出産を推奨しているとマタニティクラスで聞いてはいたけど。
でも難しく考えるほどの事はなく、
「痛みが来たら一度深呼吸してから、大きく吸ってそのあと息を止めてお尻は浮かさないようにしながら思いきり下腹に力をこめて下さいね!」
ってこれだけ。意外と簡単!でも陣痛の波が引いても続けていたら、
「今はお腹が張ってないからゆっくりリラックスしててくださいねー」
と言われた。モニターの赤ちゃんの心拍の下の数値は陣痛の強さを表してるんだと、ここに来てはじめて知った。そうなのね、なんでもお見通しなわけね!
しばらくすると「ちょっと陣痛が弱い感じだから促進剤を入れますね!」と点滴開始。前後して、血圧を下げるための点滴も始まっていたもよう。ついでに酸素マスクつけてくれたんだけど、少しひんやりした酸素がスーッと身体に入っていくのがわかって気持ち良い感じだったのをよく覚えている。
この頃は、陣痛の波が引いてる間はなんか眠くてウトウト良い気分。寝不足だしね!ドクターと助産師さん達の会話や横に立ち合ってくれているパパの声も子守唄のように聞こえてる。
どのくらい経ったかわからないけど、何度目かのいきみの後「発露!」の声。頭が見えて引っ込まない状態になった。
「さわってみる?」とドクターが言うので「さわってみる!」と起き上がり、ちょんちょん、と触ったら何か温かい感触のものが指先に触れた。
「なんだあれは?とにかく早く出してあげなくちゃ!」と俄然やる気が出てきましたね。もちろん、さっきからやる気はあるんだけれど。そう言えば、またここに来て疑問が。
「頭が見えるくらいなのに、まだ全然痛くないなー。」
その後、数回のいきみを繰り返す。
pm7:21
突然ドクターが「お母さん、お疲れさま!赤ちゃん産まれましたよー!」と笑顔に。
「えーっ?いつのまにっ!?」
本当に陣痛以外の痛みがなくて善くも悪くも気付かなかった…!しかしすぐに元気な泣き声が…。産まれたてほやほや、まだ羊水や血がついた赤ちゃんがタオルにくるまれ胸の上にちょんっと乗せられた。
小さくて温かい赤ちゃん。10ヶ月の時を経てついにご対面だ。まだ半信半疑な気持ちもあるけれど、確かにこの胸に抱いている、と思うとようやく嬉しさが込み上げてくる。…ただ、近すぎてよく見えないんだけど(笑)
すぐに赤ちゃんは診察や測定のため連れて行かれ、私も縫合や後処置でしばらく分娩台に横になったまま。パパはビデオカメラ片手に、助産師さんから「お父さんこっち来て―」と連れられ色々撮影と手伝いで忙しく動いてる。
身長50.2センチ、体重3290グラム、元気な男の子です。
赤ちゃん、元気に産まれてくれてありがとう!
出産後の分娩室にて
今日の分娩予定はもうないようで、分娩室が貸切状態。10時くらいまでのんびり休憩&撮影会。私は運ばれてきた夕飯をまた完食!我ながらよく食べるな。
妊娠後期に悩ましいくらいパンパンに浮腫んでた手足がすでにスッキリ!すごいですね!!
そう言えば血圧。出産後はすぐに標準値に戻ったので、さっきいくつだったのかを聞いたら上が160超え、下も110超えだったらしい。そして出血も後から見たら1リットル以上あったらしい。
私の中では「超安産!」だったけど、実際はドクター、助産師さん看護師さんの尽力、パパのサポート、そして赤ちゃんのがんばりのおかげで楽しい出産となった事に改めて感謝です。
しかし。陣痛はそれなりにあったけど、出産でよく言われる「鼻からスイカ」とか「焼けつくような痛み」とか「骨盤を砕かれる痛み」とか本当に何もなかったな。
出産中は一度も痛みで声が出ることはなく、眠くてボーっとしてるか、みんなで和気あいあいと会話しているかだった。本当にいきみ逃しさえなければ気も楽だったしね!
でも出産後にドクターから「こんなに落ち着いて出産ってほぼ見たことないけど、痛くなかった?」と素で心配されたり、パパからは「あんなに血圧も高くなって、出産中なのに普通に起き上がったり会話してさ、産まれてからも出血も多いのに、そのあとご飯普通に食べたりして。この人痛みとか感じないまま大変なことになるんじゃないかって真剣に心配したんだけど…」と言われました。
そうだよね、よくある出産シーンを頭に入れて挑んでくれた立ち合い出産だったから拍子抜けっていうか、かえって心配になるよね。私も自分でびっくりしたくらいだもん。
ともあれ、初めての出産は楽しく輝いた時間としてしっかり記憶に刻まれました。
赤ちゃん、本当に産まれて来てくれてありがとう。これからよろしくね!そして、これからの人生がたくさんの笑顔に包まれますように!
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