
小学生の頃、煽ってくる同級生に悔し涙を流したり怒りに震えていた息子。
繊細気質が強かった子なので、自分に向けられたものはもちろん、他人に向けられた暴言や粗暴さにも心をえぐられることがとても多かった。
そして現在中学2年生。繊細気質はもちろん健在ではあるけれど、親もビックリするくらいメンタル強くなったなって思うのです。
今回はテニス部の試合で見るメンタル面の成長を残しておこうと思います。
煽り気味の歓声が多い学校との試合
大会によって部員の声出しをしていい大会と、プレーの合間に一声だけ、または拍手だけ可の大会があります。前回の大会は比較的部員の声出し可能な大会でした。
隣のコートで試合をしていたA中学校の子たちは、人数も多く、かなり賑やかに応援していたんです。そして一部の子たちは結構声の出し方が煽り気味&キイィ!!と癇に障る。その中でも更にボス猿的男子(ごめん笑)がいて。
いや、結構口悪いんですよ。「ほんとマジうぜえ、何このくそコート(結構凸凹してボールがイレギュラーバウンドする)!」「もー!勘弁してくれよ、イライラして来た!」と、まあとにかくうるさい。
お互い今の試合勝ちあがったら次当たるのか、うるさそうだな―、と思ってましたが、案の定二回戦で対戦することに(笑)
団体戦、対戦相手は
今回は団体戦。ダブルス2組、シングルス3組の計5試合。息子はシングルスに出場。開会式でオーダー表が読まれると、息子の相手、まんまとボス猿くんでした(笑)
まずダブルスからスタートなので出場選手以外はみんなコート外で応援。するとA中部員、なぜかこちらの部員を囲うような位置取りで超近距離に陣取って例のデカイ煽り気味の応援を始めた。
息子たちは苦笑い。でも、こちらにも気の短い子はいるので急きょその親が「絶対に煽りに乗るな、相手にするな」と耳打ちしてました。
そして一歩引いて見ていると「ダブルスふざけんな、こんなとこで(こんな相手に)負けるとかホントやめて!」「そんなん余裕で勝てるだろ!」「俺は一番強いから余裕で勝つけど一人じゃ団体勝てねえんだよ!マジ勘弁してくれ」とまあ言いたい放題。
実際、こちらより実力は上の学校だと思うんです。向こうが「余裕で勝てる」と思っているのもわかるけどね。
そして息子の試合が来ました。
ボス猿に変化が
試合開始にあたり、ネット前で脱帽して待っている息子をよそにさっさと試合を始めようとするボス。しかしジッと笑顔で待ってる息子に気付き、とりあえずネット前まで戻って来た。息子が「よろしくお願いします」とデカい声で挨拶すると、一応ペコっと一礼してくれた。
その後は、やはり実力差はあるので6ゲーム先取の試合であっという間に0-4と先制されるも、はじめこそ「ほらー、俺余裕だから!」的態度でいたものの、負けててもボールを相手に送る時やもらう時に「ボール送ります」「ありがとうございます」と声をかける態度を崩さない息子に対して、徐々にボスも軟化してきて、ついに息子へ「ボール送ります!」「ありがとうございます!」と声かけて来た。こちらの保護者も「おお!!」とビックリ(笑)
息子もがんばる
0-4とリードされつつも、その後3-4まで追い上げました。息子ペースになったのか、ラリーも右に左に打ち分けると、ボスも一生懸命ボールを追い、見ていて両方ともがんばってる良い試合になっていた。
途中ボスが声援を送る仲間の方を振り向き「やべえ、キツイ」と苦笑いしつつも楽しそうな笑顔を見せると、こちらの保護者みんな「なんか彼最初と変わったよね!」と話題に。
いつの間にかボスもギャラリーも煽り気味な声出しは消えて、白熱したゲームになっていた。
息子敗退するも
結局その後ボスが持ち直し、3-6で敗退しましたが、ゲーム終了してまたネット前で挨拶をする時は、ボスもしっかり脱帽して握手、そして息子はその手を握ったまま何やら笑顔で話しかけていている。
こちらの保護者は「息子くん、超いい試合だった」「なんか嬉しそうに話しかけてない?」と興味津々で見守り。何話してるんだろう?息子、よく話しかけるんだよね(笑)
お互いのベンチに戻るまでずっと話し込んでいて、開始時の険悪な雰囲気は微塵もなく。
ボスがギャラリーの仲間のところに戻って来るときも「いやあ焦った~全然余裕じゃなかった!勝って良かった~!」と照れ笑い。なんかかわいいぞ?
何を話してたのか?
帰宅した息子に聞いてみると、試合後に握手しながら「どうやれば(あなたみたいに)安定したストロークが打てますかね?」みたいなことを聞いたらしい。確かにボス、力強いストロークで上手かったもんね。
すると相手はビックリしつつも「え!…むずかしい質問だな…ちょっと考えておきます」と答えてくれたそうな。
その後、ダブルス、シングルスが終わり息子たちは敗退。最後に全員整列して閉会式になるのですが、挨拶後にわざわざボスが来て「あれからずっと考えてみたのですが、練習はもちろんだけどやはり常に平常心を保ちプレーすることが大切かなと思います」と丁寧に答えてくれたとのこと。そしてふたり「また対戦する機会があればお互い頑張りましょう!」と元気に締めくくったようで。
息子、とても嬉しそうでした。勝負には負けたけど実り多い試合と感じたようです。私も見ていて勉強になりました、いろいろと。
別の大会にて
その後の大会で、今度は息子はダブルスに出場。その相手校にひとりまた口の悪い子がいて(笑)周りの仲間が止めても暴走してるタイプ?
こちらの顧問である先生や仲間がいる場所で、暴言やこちらのミスをバカにするような発言を繰り返していたらしく、さすがに相手の仲間が「失礼だからやめろ」と言ってもヒートアップしてたようで。すごいな(笑)
私は別の場所から見ていたのでよく聞こえなかったけど、近くにいたママが「さっきうちの先生が詰め寄ってかなりの勢いで注意してたよ」と。
どうやら先生、その子の顔に至近距離まで近づき「さっきからの君の発言、相手に失礼だとは思わないのか?!」と詰め寄ったそうな。そして周りの子はびっくりして、とめることも出来ず申し訳なくて固まっているのに、その子だけまだしれーっとしてたら「そうか、君は何言っても何も感じないのか。そういう態度なんだな、それならもういい、下がれ!」的な話しをして、相手校の先生に報告へ行ってくれたらしい。
ちなみに試合はストレートで勝利。冷静によくがんばりました~おめでとう!
先生より
試合後に先生が報告に来てくれました。
「〇〇くん、試合中も暴言が聞こえていたはずなのに、全く意に介せずマイペースでプレーしてくれてしっかり勝利出来ました!」
「本当にこれは心が強くないと試合中折れちゃう子もいますし。その点〇〇くんは本当にメンタル面でも強くなりましたね!非常に頼もしく感じて僕もうれしいです!」と満面。
そして息子が試合後に先生に「暴言うるさかったけど先生が注意してくれたのが見えて、絶対勝って戻ろう!って逆にやる気出てがんばれました、ありがとうございます」と言ったそうで、これにも先生目をキラキラさせて喜んでいました(笑)
先生に注意してくれたことの感謝を伝えると
「いや!あれはもう、ちょっと非常識すぎます。僕が我慢の限界だったので。向こうの先生にもありのまま伝えてきました!」と。
ちなみに相手校の先生は丁重に謝罪をしてくれて、その子にも厳重注意をしてくれたようですが、まあ誰もがなんとなく察した通り、その子は度々問題あるようで。先生も大変な思いをしているだろうなと思いますね。
息子はというと
試合後ニコニコで戻ってきて「ギャラリーの子の声がウザかったけど楽しかった!」と(笑)
「試合中先生が注意してくれてて“君はテニスする資格ない!!”みたいなことも言ってたよ~。なんか周りの子たちは止めてくれていたけど、一緒に怒られてるみたいでちょっと気の毒だった~」と冷静。
「口が悪いやつはさ、例えどんなにテニスが上手くてもテニス以前に人として尊敬できないしカッコ良くもないし、その時点で人間性は勝ったなって思える(笑)」と楽しそうだった。
確かにその通り。いやほんと、逞しくなったね!
メンタルを安定させる方法
そうはいっても、元からの繊細な気質は健在です。些細なことで心が折れそうな時もあるし、怒りに震えることも多々ある。でも、それ以上に自分のメンタルを安定させてる秘訣って何だろう?
息子を見ていて感じるのは、
- 自分を必要以上に追い込まない
- 期待されても無理はしない
- 相手が自分とは違う考えを持つことを理解する
- 経験の差でうまく出来なくても当然と割り切る
- 自分が頑張りたいものは自分で努力を積み重ねる
- でも「血のにじむような努力」は合わない
- 楽しく感じられない時は一時保留
- どんな時もどこかに味方がいる安心感を忘れない
- 選択肢をひとつのものに絞らない
他にもいろいろありますね!これらすべてが最良の方法とは言いませんが、少なくとも息子の心には安定感をもたらしてると感じます。
ただでさえ思春期真っただ中の中学2年生14歳男子。これからも多様な波、荒波にもまれて心が不安定になることも多々あると思うけれど、どうか自分を追い込み過ぎず、無力感に苛まれないように、広い世界を常に感じながら、ゆっくり深呼吸して毎日を過ごしてほしいなって思います。
そしてこれからも、親はいつでもちゃんと見守ってくれているんだ、って信じていてもらえたら嬉しいし、そうでありたいと思います。

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