先天性色素性母斑。生まれつきある比較的大きな黒褐色のあざ、ほくろの事です。息子も生まれた時から右ももにひとつあります。今回はこの色素性母斑についてまとめておきたいと思います。
出産の際に指摘されたほくろ
息子が生まれて数分後、看護師さんから「右のももに大きめのほくろがあるので、皮膚科のほうで改めて診察してもらいましょうね」と言われました。その時はまだ「赤ちゃんによくみられる痣のようなもの」で成長と共に消えるのかな?と思っていました。
しかし色々な処置が終わりいざじっくりと見せてもらうと、痣というイメージとは程遠く、皮膚に凹凸はなさそうだけれど、500円玉大くらいの大きさで真っ黒な「ほくろ」。
看護師さんいわく「たぶんこの大きさならば心配するようなことはないと思うけれど、まれに悪性であることもあるので明日にでも検査しましょうね!」とのことでした。
翌日に皮膚科で「ダーモスコピー検査」を受ける
出産翌日、同じ病院内の皮膚科にて「ダーモスコピー検査」をしてもらいました。
検査の結果、悪性のものではないので定期的に経過観察をしていれば今のところ問題ないとの診断。
この色素性母斑は大きさもさまざまで、大きなものは数十センチにも及ぶそうです。通常のほくろとの相違点は、大きなものの場合は稀に悪性黒色腫が発症する場合があるようで注意が必要とのこと。
一般的に7センチを超える大きさでない場合は、ほとんど悪性の心配はないとのことでしたが、もちろん必ずではありません。参考までに、と教えていただきました。
しかしこのタイプの色素性母斑は、成長とともに消えることはなく、皮膚が伸びてかえって大きくなったり、場合によっては毛がフサフサ生えてくることもあるそうです。現時点では良性なのであくまでも見た目だけの問題とのこと。
色素性母斑の形状と今後の予定
息子の場合は19×17ミリ大の色素性母斑(このあとは「ほくろ」と呼びます)で、通常のほくろとは違い丸くなくいびつな形をしています。表面は周りの皮膚より若干手触りが違う気がする程度。
確かにこれは成長と共に消えるような類のものとは明らかに違って見えます。まあ、息子の場合は男の子だし、右足ももの内側で目につきにくいし、早急に何かしなくて!とは思っていませんでした。
しかし、もしかしたらまだ何もわからないうちにきれいに手術したほうが、この子のためになるのかな?という微かな思いもあったので、念のため先生にどんな手術になるのか聞いてみました。
すると「この大きさだとレーザーでは取りきれないので、通常は皮膚を切除する手術が一般的です」との回答。当然、子供の場合は全身麻酔となるのでリスクがかなり高い。
現在は悪性のものではないので、どうしても切除するならば、本人の意思で「手術したい」と言える時まで待つことを勧めます、と言われました。
私もこんな小さな子に急を要さない全身麻酔をするなんて考えられないので、あっさりと諦め今に至ります。
その後の経過観察とほくろの様子
その後3ヶ月ごとに、出産した総合病院の皮膚科で定期検診を受けていましたが、母斑が急激に大きくなったり組織に変化がみられることもなく順調だったため、2歳になった時点で近所の皮膚科で診てもらえるように「診療情報提供書」を書いてもらい、ひとまず定期検診は終了しました!
今後は、今までのように特に変化が見られなければ、1~3年スパンでも構わないとのこと。現在は思い出したように2年に1-2回行くかどうかで落ち着いています(笑)
現在6歳の息子の、ほくろの様子。
新生児期よりも色が薄く感じるのは、成長して皮膚が伸びたからですね。小さい頃はもっとギュッと詰まった感じで黒かったのだと思います。
フサフサとした毛は生えていませんが、他の場所と同様に毛穴からうっすらとした産毛は生えています。
ほくろに対する息子の反応
この大き目な黒いほくろ。親としては、はじめこそ多少の違和感があったものの、今では完全にチャームポイントとして見ています(笑)
息子も2歳頃から、ほくろに向かい「ほくろさん、こんにちわー!」など話しかけていました。7歳目前の今でも「そういえば、ほくろ元気かな?」とのぞき込んでスリスリ撫でたりしています。
ただし、今後更に成長していくに従って本人の捉え方が変わって来るかと思います。きっと友達との関係でコンプレックスになるかもしれません。
現時点で息子は、周りからのマイナスな言葉に心をえぐられやすい繊細な面を持っているのでそこが少し心配ではあります。もちろん、ほくろと仲良く成長して他人の目を気にしないたくましい子に育つかもしれませんが、こればかりは今は何とも言えませんね。
息子には、
このほくろは、手術をしたら薄くすることは出来るみたいだよ。もし大きくなって、ほくろを消したい!と思ったら、皮膚科でいつでも手術出来るから、もしそう思うようなことがあったら心配しないですぐに教えてね!悩まなくても大丈夫だよ。
と伝えてあります。すると
やだよ、ほくろがいなくなるのはイヤだ。手術しなくてもいいんでしょ?それならずっとほくろと一緒にいるんだ!
と、今は言っています。もちろん、それなら全く問題ないですし、私も息子が生まれた時から毎日ずっと見てきたほくろがなくなってしまうのは正直少しさみしい気もします(笑)
ただしこれは息子には言っていません。なぜなら、私が「さみしい」と言った言葉のために、自分の本当の気持ちを押さえつけてしまうかもしれないから。
ほくろと一緒にいたいと思っているなら、もちろんずっと一緒でいいんだよ。これはチャームポイントだからね!
というと、ニコニコ満面な笑顔(笑)
もしいつか「手術をしたい!」という道を選んだとしても、その頃にはもっとより画期的な方法が出て来るかもしれないな、なんて期待もしながら、今はのんびり経過を観察して行こうと思います。
親が今出来ること
まずはこのほくろが、悪性ではないか定期的にしっかりと診察を受けること。これは何より大切です。
そして心配ないものだとわかれば、あとはその子の考えを良く聞いて何でもオープンに話をする環境であることが大事かなと思います。
もちろんほくろの場所によっては、子供にとってとても繊細な問題だと思うのです。子供は正直で悪気がない分、残酷なことも多々ありますからね。本人はもちろん、親としても心を痛める場面があるかもしれません。
ただ、ほくろに対してマイナスな印象を持たないように、日ごろからほくろを隠すような方向に進めず(隠さないといけない、恥ずかしいもの、などと思わないように)明るい気持ちで共存していくこと。そして子供の考えがあればそれを尊重してあげること。
それを常に心掛けていたいと思います。心身ともに健やかでいてくれればそれが一番!
今回はわが家の経過記録的な記事でしたが、もしかしたらどなたかのお役に立てればいいなと思って掲載してみました。以上、色素性母斑についてのレポートでした。
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