【第六感】三途の川は本当にあるのか?

人は生死をさまよった時に、夢か現実か三途の川を見るといいます。母や曾祖母も若かりし頃、高熱で寝込んでいる時に三途の川らしきものを見たと聞きました。

今回はその不思議な世界をご紹介します。

近づけない距離

これは母の話。

明るく晴れ渡った空の下、どこまでも広がる美しい草原。澄んだ水がサラサラと流れる小川は水深が浅く、水底にはきれいな玉砂利が敷き詰められている。

両側に背の高い草が緑のトンネルを作っていて、その小川を乳母車(ベビーカーですね)に乗ってカラカラと進んでいく自分が見えた。

遠くには優しい顔をしたお坊さんが、母に向かって「おいで」というように手招きをしている。母はどうにかしてそこへ行こうとするけれど、二人の距離は一向に縮まることがない。

「どうしてあっちへ行けないんだろう」と思っているうちに目が覚めた。

こっちは渡るな!と追い返される

これは曾祖母の話。

何もない真っ暗な空をぐんぐんと登っていき、ようやくたどり着いた場所はどこかの川の前。目の前に流れる川には2本の橋が架かっていた。

ひとつは向こう岸がとても賑やかで、どうやら縁日がひらかれているもよう。もう一方は先が見えず真っ暗で今にも壊れそうな橋。

曾祖母は当然明るいほうへ続く橋を渡ろうと進んで行くと、橋のたもとに閻魔様のようなものがいて「こっちは渡れない」と断られたそう。

「あたしはあんな暗い橋は渡れないからこっちが良いんだ」と食い下がるも「こっちは渡るな!みんなが呼んでいるからあっちの橋を渡れ」と追い返された。

曾祖母は憮然としつつも、近所の知り合いの声がしたような気がして「そうかい、じゃああっち渡ればいいんだろ」と踵を返して暗い橋へ向かうと目が覚めて、布団の周りではみんなが曾祖母の名前を呼んでいたという。

三途の川のすりこみ?

あまりにも「三途の川ってこんなところ」という話が多すぎて、そんな夢を見たり、見たような気になってしまうのかな?とも思うのも正直なところ。

でもその反面、実際に私は見たことないし、その真偽はわかないからこそ、そういった世界があってほしいなと思います。

「死は無」というけれど、三途の川を見ているあたりはまだ生きているわけだし、生と死をつなぐ狭間の世界、あっても不思議ではない気もする。

母はお坊さんに追いついていたら、曾祖母は縁日の橋を渡っていたら、もしかしたらこの世には戻ってこなかったのかな?

この狭間の世界で、すでに亡くなった人やこの世にいない閻魔様(笑)と触れ合ったり、現実世界の人の声が聞こえたりと、生と死が交わるなんて、なんとも不思議だし心にジンとくるものがある。

こんな非現実的な話でも、時と場合によっては心の支えになることもあります。垣間見る非日常の世界に癒されながら、現実世界をしっかり生きていきたいですね。

コメント