【第六感】会うはずのない人に会うこと、そして鈴の音

会うはずのない人に会ったことはありますか?

こんなお話、信じてもらえるでしょうか?

校長先生、こんにちは!

母は私の小、中学校時代にPTAの会長を何度かやっていました。そのため、先生方や区の教育委員会等に知り合いが多い。今とは違い、もっと相互の関りも多く、校外にも親しい先生がたくさんいたようです。

ある日、とても天気が良くて明るい昼下がり、人通りもそこそこの道で知り合いの校長先生に会った母。

「あ!〇×校長先生、こんにちは!」と挨拶をすると、先生も「ああ、〇△さん(母の名)こんにちは!お元気でしたか?」と笑顔で話しかけてくれたそう。一言二言雑談をして「じゃあ、また!」と別れてすれ違い、数歩進んだ時に母は急に思い出しました。

「え!!!?今の校長先生のお葬式、つい先日行ったよね??」

急いで振り返っても、先生はいない。近くの曲がり角を見ても当然いない。

でも、夢見ていたわけじゃない。雑談もしたし人違いとは言い難い。もちろん本当にお葬式へも行っている。でも、出会った時にはそのことをすっかり忘れていた。

その日帰ってきてから、頭を抱えていた母。謎は結局謎のままでした。

友達のお姉さん

私が小学生の時のこと。友達と近所を歩いていたら、隣のクラスの女の子が年上の女の子と歩いてきました。

「あ、〇×ちゃんだ、どこ行くの?」

「お姉ちゃんなんだ、これから一緒に出かけるの」

「お姉さん、こんにちは」

「じゃあね、またね!」

多分こんな会話を交わして別れた気がします。そしてしばらくしてから、一緒にいた友達が真剣な顔で教えてくれました。

「あのさ、この前〇×ちゃんとお姉ちゃんに会ったよね?」

「〇×ちゃんにその時の話をしたら、全然覚えてないの」

「それより、お姉ちゃんもいたよね??」

「お姉ちゃん、ずっと入院していて外に出るどころか、話もできないみたいなんだけど」

そんなことってあるのかな?私と友達は、誰と話をしたのかしら?

でも、その〇×ちゃんが、自分とお姉さんが仲良く歩いていたという話を聞いて、喜んでいたというような後日談を聞きました。お姉さんがその後、無事に退院されたのかどうかはわからずじまいですが、姉妹仲良くお出かけが出来ていたら良いな、と思っています。

体育館で聞こえたたくさんの鈴の音

私が高校生の時のお話。ある日、部活の朝練で体育館にいたときのこと。バスケのゴールのもっと上のほうから、とてもキレイなたくさんの鈴の音が、シャン、シャン、シャン…と聞こえてきました。

部活の仲間もみんな聞こえて「鈴の音だよね?」「どこからだろう?」と話していたけれど、よくわからず。でもしばらくの間、鳴り響いていたように思います。

そして朝練終了後に教室へ行くと、担任から「病気で入院していた〇×先生が今朝亡くなりました」と報告がありました。同じ学年の先生です。

入院をしていたことは知っていたのですが、詳しいことは知らされていませんでした。ほとんど交流のない私でもやはりショック。

『もしかしたらあの鈴の音は、先生がみんなに挨拶をしに来ていたのかな?』なんて考えながら授業を受け、休み時間に部活仲間で、朝練で聞いた鈴の音と先生の話をしていた時のこと。

この先生のクラスの子が「あのさ、私、先生が入院しているっていう時期に、そこの階段で先生とすれ違ったんだよね。で、『あ、先生今日は学校へ来てたんだ』と思って普通に挨拶したら、先生も『はい、さようならー、気を付けて帰るんだぞー』みたいな感じで挨拶してくれたんだけど…先生学校には一度も来ていなかったみたいなんだよねー…」と、神妙な顔で教えてくれました。

真面目そうな先生だったもんな。やはり学校や生徒が心配で、身体はついてこれなくても心だけは様子を伺いに来ていたのかもしれないな。そう思っています。

同じ鈴の音が聞こえた

もうずいぶん前ですが、義父が大掛かりな手術を受けるのでみんなで病院へ行った日のこと。静かな病棟の一番奥の手術室前で「がんばって!」とみんなが義父を見送り、ついに手術がスタートしました。

長時間の手術になるので、しばらく別の場所で待っていようということになり、みんな手術室に心でエールを送りつつ、引き返そうとしたときのこと。

あの朝練で聞いたキレイなたくさんの鈴の音が控えめに、シャン、シャン…と聞こえました。

今回は本当に一瞬だけ。そして聞こえたのは私だけ。でも、その鈴の音を聞いて「あ、お義父さん、きっと大丈夫だ」と訳の分からない確信を得てホッとしたのを覚えています。

なんで鈴の音が「大丈夫」の確信につながったのかもよくわかりません。だって前回は、先生が亡くなった日に聞こえたのですから。

でも、確信を得た通り、手術は無事大成功。

私には、その鈴の音が本当に聞こえていたのか今ではよくわかりませんが、記憶の中の鈴の音は本当にキレイな澄んだ音色。またいつか聞く日が来るのかな。

どうか、うれしい鈴の音でありますように。

こういった話、実際に自分で経験しても、実は半信半疑です(笑)

いや、本当に嘘ではないのですが。

でも、こんなことがもし本当に起きるのならば、あきらめていたものをもう一度信じてみたり、無理に忘れようとしたものも、しばらくは心の片隅においてあげてもいいか、という穏やかな余裕が生まれたりするかもしれないな。

人が何かを思う気持ちって、時にはとてつもなく強い力がありますからね!

この世界は、まだまだ知らないことがたくさん。

温かい出会い、再会、そして新しい発見が待っているかもしれない!

すべてが笑顔につながるといいな、と願っています。

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