今回は、子供の歯の悩み第三弾「切端咬合/マウスピース矯正レポート」の後編です。
※実際「マウスピース矯正」というものとは少し意味合いが違うのですが、口にはめて着脱可能という意味で使わせていただきます。
また、以下の注意書きをご覧になってから進んでくださいね!
わが家での実践レポート
さて、今回は実際にマウスピースを使用している息子の様子をご紹介します。
初めに、そのマウスピースがこちら。
口のサイズによって種類があるようで、初めにいくつか試してもらい、唇を閉じてちょうど良いサイズを選んでもらいます。ピッタリちょうど良すぎても矯正されるゆとりがないのですが、反対に大きすぎると口の中で歯や舌の位置に遊びが出てしまう上に唇も閉じられないのでは意味がなく・・・初めのサイズは慎重に見てもらいました。
装着した様子
マウスピースをはめるとこんな感じになります。
口の中の部分はどうなっているかと言うと、
マウスピースをはめた後、写真の丸印の部分に舌を当てるようにします。これは舌が上前歯の裏に当たる位置に常にあるように訓練するためのものです。この筋力が弱いと口が半開きになったり、舌が下前歯を押してしまい下の歯が前に出てきたり、口呼吸になったりしてしまうとの事です。
そしてこれをはめて唇をしっかりつけて閉じ、日中DVDを見たりパズルやレゴなどで遊んでいる間の1時間を過ごします。マウスピースを装着している間はこんな感じです。
でもさすが4歳。このまま黙っているはずはありません(苦笑)いつでも何でも話がしたいから、装着したままモガモガしゃべります。
「口閉じていてー」と言っても身振り手振り。そしてまたモガモガ。ま、多少のおしゃべりは仕方なし!何かどうしても言いたい時は口から外してもらいましょう。変に噛んだり、間違って飲みかけたりすると危険だし、マウスピースの寿命も短くなりそうですしね。
就寝時の装着とテープは難関
そして後はまた寝る時につけて朝までそのままで眠ります。が、初めは違和感しかないでしょうね。私も口にものを入れるのは苦手です。オエッて来てしまう(笑)スタート月は日中30分ほどつけられれば十分との事。わが家もそこから始めました。
そして慣れてきたら夜寝る時につけてみる。これがまた結構大変です。相当息苦しく感じるようです。でも先生曰く、それこそが「鼻呼吸をしていない証拠」らしいです。自然に口呼吸になってしまっている。まあ確かにそうか。このマウスピース矯正はそこから改善して行くのだそうです。
一週間ほどして「もう眠くて眠くてダメだ!」っていう状態の息子にマウスピースを渡すと、自分で口に突っ込んで爆睡状態に入りました。そのまま初めて朝までつけて眠れたのです。
一度つけて眠れると、違和感は多少薄れたようで寝る時に口に入れる事は拒まなくなりました。ただし、やはりモガモガして息苦しく感じる事は多々あり、その都度自分で外して「はーっ」と深呼吸して落ち着いたらまた口に戻していました。えらい!
そして夜寝る時にマウスピースをはめたら、口がぱかっと開かないように口にテープをつけるように言われていました。しかしこれがわが家では最大の難関でしたね。
ただでさえ皮膚が弱くて痒くなり、その上肌に何かを貼ったりすることを極度に嫌がる傾向あり。ケガをしても絆創膏がイヤ、注射のあとのシールも大嫌いで半べそ状態(笑)
なのでこのテープを実践したのは3ヶ月以上過ぎてから。
本当にギリギリの状態ですが初めて朝までテープをつけていられました!口、半開きですがもうこれは限界、私的にはこれで上等!だと思います。
ちなみに、1年のトレーニング期間を終えた後日談として、実際テープをつけて寝られたのはこの日くらいしか記憶がありません(笑)
写真で見る歯の動き
では、実際の歯の動きを時系列で紹介します。
2017/4/1(スタート時)
今日からマウスピーススタート。完全な切端咬合でした。前歯がぶつかっていて、この状態では奥歯が噛み合わさっていません。奥歯をきっちり噛み合わせると、下顎を出さなくてはならない状態でした。
2017/5/中旬(開始1ヶ月半)
上下前歯のかみ合わせに小さな変化が表れて来ました。
ほんのすこしですが、上の歯が出て来たようです。
2017/5/末(開始2ヶ月)
上の歯が間違いなくしっかりと動き出しています。下の歯の上にかぶってきました!
2017/6/上旬(開始2ヶ月過ぎ)
今まで全くなかった上の前歯の隙間も現れました。上顎が広くなってスペースが出来てきたのでしょうね。噛み合わせも順調に変化しています。
2017/7/上旬(開始3ヶ月)
目立っていた下乳犬歯も隠れ始めています。
2017/7/中旬(開始3ヶ月半)
普通に笑ったりしても正常な噛み合わせの状態が自然になって来ました。
先生からも「ちょうど良い感じで噛み合わされているね!」とお墨付き。
5歳歯科検診にて
この頃に受けた5歳歯科健診で、ついに「不正咬合なし」の欄に丸が。
検診の先生からも「虫歯もなくて歯の隙間もあるし、噛み合わせも問題なし!」と褒めてもらいました。素直にうれしいです。
今後の予定
4回目の矯正の検診で「噛み合わせはこれで問題なし!」と言われた息子。その後は2~3ヶ月スパンで定期検診に行っていました。
途中、体調不良などで中断したり、朝起きたら足元にマウスピースが転がっている日も多々ありましたが、マウスピース装着とトレーニングを継続して無事に1年間のトレーニングを終了。
今後は、歯の生え変わり時に隙間が出来て歯並びが崩れないようにと、引き続きマウスピースの形状を変えて継続して行くのが望ましいのですが、現時点で、乳歯が抜けたり、形成不全と言われていた歯が欠けて治療をしたり、虫歯が出来て大学病院に通うことになったりと、矯正以外の問題点がたくさん出てきているので、現在はしばらくの間マウスピースを中断しています。
こんなに短期間で正常咬合になったという事は、裏を返すと、油断をすればあっという間に元の噛み合わせに戻る可能性も大ですよね。普段の姿勢、食べ方、寝相、口周りだけではなく、身体全体もしっかりと筋力をつけて改善して行かなくては!
そのためきっとここからが本当のトレーニングなのでしょうね!「身体の健康は歯の健康から」という言葉、最近になってつくづく感じます。
まだ先は長いですが、ともあれ第一段階を見事にクリアした息子。毎日良くがんばりました!これからも少しずつ、でも着実に進んで行けたら良いなと思います。
お子さまの噛み合わせで悩んでいる保護者の方はたくさんいらっしゃると思います。この記事が少しでもみなさまの参考になればうれしいです。
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