3歳のころから、私がふざけて泣き真似をしようものなら、瞬時に顔を曇らせて大粒の涙がポロンポロンとあふれ出し一気に号泣するようになりました。
どんなに楽しくて絶好調で盛り上がっている最中でも、もし泣き真似をすれば100%泣き出します。はじめは何事かと思ったし、何度か試したけれど毎回大泣き。
同時期に「HSC」という感性があることを知り、息子がその特徴に大いに当てはまるんだ、ということを認識した後は、この涙が「相手の気持ちを瞬時に読み取り心が大きく揺り動かされている」状態なんだということを理解しました。
泣き真似とわかっていても「ママ、泣かないで、もう泣かないで…うわーーーーん!!」という感じ。それからは、ふざけて泣き真似をするようなことはやめています。無意味に動揺させることで、心はどんどん疲労してしまうもんね。
時には意見がぶつかったり、言い争ったり、バトルを繰り広げたりもしますよ。でもそういった、自分の感情が前面に出ている時は、瞬時に相手の感情を読み取り一気に心が揺れ動くことも少ないのですが、それでも徐々に悲しそうな、つらそうな表情になって涙がポロロン。
これは、他人にひどいことを言われたり理不尽なことに憤慨して流す悔し涙ではなく、相手の気持ちを読み取り心が揺さぶられる受け身の涙なんですよね。
そして「ごめん、ママ、ごめんね…」と、言い争いの内容(例えば約束やルールを守らなかった等)に対しての「ごめん」でなく、つらい思い(怒ったり悲しい思い等)をさせてしまったことへの「ごめん」という気持ちを吐露します。
もちろん、私が何かを見て感動の涙を流したりしても同様。一緒に泣き出してあっさり私を超えていきますね。
もし「怒り、悲しみ、悔しさ、不安、妬み」というような負の感情を、目の前の相手から読み取れてしまうと、自分の感情を一歩引いてしまうことは十分理解できる。そのあとにくる感情が「反発」なのか「共感」なのかは相手によって違うと思うけれど。
どちらにしても、こんなに毎回相手の気持ちを読み取って心が揺さぶられたら、身体も通常の倍くらい疲れるのではないかな?といつも思う。HSCに限らず、繊細な人は疲れやすいとよく言われますものね。
そんな繊細な息子が、先日元気に遊んでる最中に「ママ、ちょっと泣き真似してみて!」と唐突に言いました。
え?今?良いの??
そして、明らかに「泣き真似でーす」というようなふざけた泣き真似をしてみたんですよ。手を目の下に当てて「う・う・うえーーーーーん!!!」みたいな(苦笑)
すると、一瞬目を点にして凝視した息子。
そしてなんと、今にも泣きそうな困った顔をして飛んできて「ママ、やっぱりもう大丈夫だよー!」と一生懸命止めようとしました。でも、私の泣き真似がほんの2-3秒長かったら、やはり瞳がうるうる濡れています。
おいおい、自分で「泣き真似してみて!」とお願いしての泣き真似だよ?
それでも目の当たりにして、いろんな感情が一気に渦巻いてギブアップだったのでしょう。
息子なりに、ずっと心に引っかかっていた何かを確かめたかったのかもしれません。今でも泣き真似で心が揺れるのか?そういったことを試してみたかったのでしょうかね。でも、やっぱり心が揺らいだってところかな。
まだまだ今は、泣き真似でも心がかき乱されることが実証されました。
しかしそんな泣き真似も、そのうち成長とともに、ゲラゲラと笑われるか、完全無視されるか、「気持ちわりーからやめろ、くそババア!!」なんて暴言吐かれる日が来るんだろうなー、いやあ…こわっ笑
そう考えると、現在8歳の息子、なんてカワイイんだろうか!
心の通える時期に、心の栄養をたくさん蓄えてもらって、この先の人生の大きな基盤になればいいなあと思っています。
コメント