子供の歯が生え始めると虫歯が気になります。初めは虫歯にばかり気を取られていましたが、子供の歯に関しては虫歯以外の問題もたくさんあるのですよね。
今回はその第一弾、区の歯科検診やその後の歯科医院で指摘された「エナメル質形成不全」についてまとめてみたいと思います。
エナメル質形成不全とは?
歯の表面にあり歯を守るための硬いエナメル質が、何らかの影響を受けてうまく作られなかった歯のことをエナメル質形成不全と言うそうです。3歳の歯科検診で初めて指摘されましたが、当時の私は全く聞いたことのない言葉でした。
エナメル質形成不全の特徴
他の健康な歯と比べると下記のような特徴があります。
- 歯に黄色や茶色の変色がある
- 歯の一部に白斑がある
- 歯の表面にくぼみや穴がある
- 歯が欠けている、象牙質が露出している
症状は軽度のものから重度のものまで様々ですが、生えてきた歯がこのような状態であれば一度歯科医院での診察を受けましょう!
エナメル質形成不全になる原因
乳歯の場合は10%以下の子供にみられるようです。早産、お腹にいる時の栄養障害、ホルモン異常、妊娠初期に飲んだ薬の影響、病気、外傷など様々なものが原因と考えられています。
永久歯がエナメル質形成不全となる割合は10%程度。原因としては、乳児期の栄養障害、乳児期の病気や外傷、過度のフッ素接種、乳歯の虫歯によって神経が死んだりして永久歯の成長に影響を及ぼす、などが挙げられています。
他には遺伝によるエナメル質形成不全もあるようです。この場合は乳歯、永久歯、すべての歯に起こると言われています。
エナメル質形成不全は虫歯になりやすい
歯の表面にあるエナメル質は硬く、下にある象牙質を守っています。通常虫歯になる時は、エナメル質、象牙質、神経、歯根と進行していきますが、エナメル質形成不全の状態で虫歯になると、すでに一番はじめの壁を突破されているのですね。
よく歯科検診で「C1」「C2」・・・と聞くあの記号、ご存知ですか?
- 正常な歯
- C1(エナメル質まで進行)
- C2(象牙質まで進行)
- C3(神経まで進行)
- C4(歯根まで進行)
エナメル質形成不全自体は虫歯ではありません。ただしエナメル質形成不全の場合は、エナメル質が正常に形成されていないために虫歯菌が入り込みやすくなっている状態なので、虫歯になるとすでに「C2」の状態というわけです。
まだ虫歯になっていなくても、虫歯になる確率が高く、虫歯になると進行も早いので常に気を付けていなくてはなりませんね!少しでも不安がある時は早々に診察を受けましょう。
エナメル質形成不全の歯があった時は
乳歯にエナメル質形成不全が認められた場合は、こまめに歯科検診に通い虫歯にならないように気を付けましょう。とにかくこれが何よりも大切です。
先生によっては「乳歯だし虫歯はないので様子見で大丈夫!」と言ってくれて安心する場合もありますが、時には早急な治療も有効だと思います。
エナメル質形成不全の歯は緊急を要するものでないにしても、
- 歯の質がもろく欠けやすい
- 虫歯になりやすい
- 変色変形など見た目が気になる
など、様々な問題がありますので、やはり早めの診察と適切な処置は必要なのではないかなと感じました。
わが家では息子にエナメル質形成不全の歯があることは理解していましたが、それが徐々に欠けてきたように思えて診察をした当初の歯の状態がこれです。
奥歯がでこぼこして黄色く見えるのがわかるかと思います。ひとつ手前の歯も白斑のようなものが見られますよね。この奥のぼこぼこしている部分が欠けてきたのです。
この頃はすでにマウスピース矯正もしていたので、定期的に検診も行っており、少し欠けたときも応急処置として白い詰め物をしたり「これ以上かけてくると銀色の詰め物のほうがいいかも」と常に先生と話し合って来ました。
それでもやはり、処置した歯が徐々に(または突然!)欠けてきて、虫歯になると進行はあっという間なのですよね。息子のエナメル質形成不全の歯は1か所だけではないために、この際大学病院で総合的に診てもらい、しっかり治すことになったわけです。
虫歯にならないためには、やはり平常の時から定期的な歯科検診を欠かさずに最良の方法を模索することを強くお勧めします!
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