初回あんなにがんばってくれた息子ですが「治療はもううんざり!」と思っても不思議ではありません。
それなのに、次回の日程を決めてからも「麻酔やだ!」とは言いながらも、通院を特に嫌がることもなく、学校のあとに電車に乗って大学病院まですんなり向かってくれています。
こういう所、本当に頼もしいのですよね。そして毎回、待合室までは順調なのです。しかしそのあとの様子は…(苦笑)
待合室から診察室までの様子
さすが夕方の大学病院小児歯科、中高生はもちろん、小学生の親子もたくさん来ています。そしてひしめく待合室で宿題をやっている子も多い!親も結構きびしく間違いを指摘したりしていますね。
しかしうちはもう、文句を言わず歯医者に来るだけで万々歳(笑)毎回息子の中では緊張MAXになるこの時間。せめてまったりゲームの時間にしています。
そして予約時間になり、担当の先生から名前が呼ばれると…
ああっ?!なんだよ!歯医者なんてつまんねーんだよ!歯医者なんて大っ嫌い!!!!この先生も嫌いだねっ!!!
なんて待合室の真ん中で吠えていました。ひえー…先生ごめんなさい!でも何故か足は診察室に向かってぐんぐん歩く息子。
途中もう一人の担当の先生が「おお!よく来たね!前回がんばったじゃーん!今日は大丈夫かなー?頼むよー。」と軽い調子で笑いながら聞いてきたら
うるせーっ!全然大丈夫じゃないんだよっ!!
と、まあひどい受け答えです。
周りの親子もみんな「…?」って感じで見ていますね(苦笑)先生は「あーあ、ひどい荒れてるな。そんなこと言わないでがんばるんだぞー!」なんてケラケラ笑っていました。
それを横目に診察室目指して突き進み、指定された診察台に自らよじ登る息子。もうね、多分ここまでは恐怖と怒りをパワーに変えて、勢いで来ている感じでしょうかね。
毎回こんな感じでも、逃げだすことなくちゃんと診察室まで行ってくれるので、先生には大変申し訳ないのですが大目に見てもらっています(苦笑)
今後の治療計画
初回の歯のチェックで、上下左右2本ずつ要治療の歯があるとの指摘を受けました。欠けた歯、根幹治療が必要な歯、小さな虫歯ですぐ治せる歯、それぞれ状態は違っています。
そして基本は麻酔が必要、麻酔の回数は4-5回ほど、治療日数は当初の予定として10日くらいが目安だと聞きました。
いやーしかし、5歳の歯科検診までは「虫歯なし!」で通ってきたのですっかり油断していましたね。いや、油断ではないか。見た目に「欠けてるなあ」と思った歯については毎回相談していたものの、明らかに「虫歯」と言われたことがなかったので、という表現が正しいのかしら。
それに私は素人なので、乳歯の虫歯についてどこまで本気で治すのが正しいことなのかも、正直良く解りません。麻酔だってレントゲンだって、身体にまるで無害とは言えないでしょうしね。
ともあれ、息子の歯に関しては前々から心配や問題点も多かったので、今回は治せるものは治しておこうというスタンスで行くことに決めました。
この点については大切な子供とその歯のことです。信頼できる歯科医院を見つけて、親が納得できるまで、心配や不安を残すことなく相談しながら進めていくことが何より大切だと思います。
現在の治療経過
右上2本の治療終了
麻酔をして、膿を持っていた歯の根幹治療、切開。大きな穴をあけて削ったので歯の壁が薄くなったため、3回目で乳歯保護のために金属の冠をかぶせて銀歯になりました。お隣りの歯は、麻酔をしたついでに一緒に削って白いものを詰めて終了。
左上2本の治療継続中
腫れて膿を持つことはなかったものの、右上と全く同じ工程になります。麻酔、根幹治療、隣の歯の治療は終了、現在は歯に薬を詰めていて消毒中。6月後半に、右上同様、銀歯になる予定です。
右下2本の治療終了
右下奥歯が大きく欠けていました。本来、この歯を治療するためだけに大学病院に来たつもりだったのですがね(笑)ようやくこの歯にとりかかり、麻酔をして神経ギリギリまで削ったようですが、隣の歯と共に白い詰め物で終了。
麻酔後に、もし痛みが出てきたら緊急で再治療をして神経を取り、ここも銀歯になるかも知れないと言われていました。
帰宅後しばらくはドキドキでしたが、痛みもなく経過良好のようなので、この歯はなんとか銀歯を逃れたようです(笑)
残るは左下2本の治療
これは目に見える表面に小さな茶色い点があります。きっとこれですかね?緊急性が一番低かったのでずっと放置されていましたが、保留中の左上銀歯が終わったら着手です。これも麻酔が必要になるようで、現時点では最後の麻酔予定とのこと。
本当に、6歳児の息子、がんばっていますよ。歯の治療に関しては、お友達よりズバ抜けて経験者ではないでしょうか…もちろん威張れることではないのですが(笑)
何に対しても説明を求める、そして観察する
治療前には説明を!
毎度治療では泣いて騒いで怖がって暴言を吐く息子。いまだに口の中をミラーで見るだけでも
ちょっとまって!今何しようとしてる!?ちゃんと見せて!ちゃんと説明しなきゃ口開けない!!ああもう落ち着かないーっ!!!
と騒ぎます(笑)でも先生もそんな息子に慣れてきました。ついうっかり説明を飛ばすと、息子から抗議が来るので
「はい!今から風かけまーす、こんな感じ(プシュー)お口の中を乾かします」「はい、今からダイヤモンドで削りまーす、とっても硬いんだよ。これです(キュイーーーン)お水出ながら削るんだけど、そのお水はお口につけたシートが防いでくれます。削るのはまず3秒ずつでどうでしょうか?!」
など、とにかく細かく教えてくれます。
そして削る際に「がんばって麻酔をさせてくれたので、もう削るのは痛くないです、でももし何か変な感じがあったら手を挙げてね!」と言われ、3秒ずつ削っていると、学校でもこんなにピシッと挙げないだろうってくらいのまっすぐな挙手。
先生が「どうした?痛かった??」と聞くと、首を振りながらシートでうまく喋れないながらも
3秒って言ったでしょ!今の7秒だったよ!
とすかさず指摘。おい、細かいな!でも確かに少し長かったかも(苦笑)
文句を言いつつがんばる息子を横で見ていると、治療中にも何だか色々なところに目をやっています。これからしばらく身を置かなくてはならない環境を、目で耳で鼻で探り、頭の中で情報を必死に処理しているようです。
帰ってから、
今日先生の横に立ってたお手伝いの人は○○さん、下の名前は△△だったよ。根っこのお掃除に使ったブラシみたいなやつ、先生がレインボーって呼んでたけど、7色以外にもグレーが入ってたんだー。次回は使うのかな?教授と助教授は何が違うの?
とても楽しそうに話しをしてくれます。
器具チェック!
そしてもう一つ。息子が治療の際に絶対外せないのがこの器具チェックです。
ラバーダムシート、歯を削るもの、口の中の水を吸うもの、歯に詰めるもの、ガーゼ、ピンセット、ミラー、そして麻酔の注射まで。
先生も、触れるものはすべて触らせてくれます。麻酔の注射だけは怖がるだろうと思ったようで、見えないようにしていましたが、当然息子は
注射も見せて!触らないからちゃーーーーんとしっかり見せて!
と催促。先生が「針だけは本当に危ないからね!」と先端を手で握って本体部分だけじっくり観察。そして針の部分は遠くに離れてからまた観察。超・真剣な顔で見入っています(笑)
こんなに要求しても、先生はいやな顔どころか
「○○くんは本当に真剣に治療を受け入れてくれて先生とても嬉しいよ!なんでも知りたいことはその都度聞いてね!」
と笑顔で受け入れてくれる、そして約束を守ってくれる(たまに濁すけど(笑))、この信頼関係が何より大切なのですね。息子も治療前は怖い顔で口も悪くなり、自分を守るために必死ですが、毎回帰る時には笑顔で手を振ってちゃんとお礼とあいさつをしています。
治療は怖い、でもそれをする意味を理解して、どんな先生が何を使ってどのくらいの時間で何をどう治してくれるのか?息子にとっては、痛い思いをする治療もすべてを知ることが、自分の心を落ち着かせる安心材料なのです。
そのための手段が、例えばちょっと道を逸れていたり遠回りであったとしても、泣いて怖がって怒ってふてくされて、そして最後は前を向いて自分で進んでいける底力を持っていること。私が思うより、ずっと強くてたくましい6歳児。これからも全力でサポートして行きたいです。
次回は、乳歯に銀歯をつける方法や装着後の息子の様子をまとめたいと思います。
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