8歳になっても鉄道への愛が醒めるどころか、更に深まっていく息子。
このコロナ禍で旅行や日帰り電車旅は今しばらくガマンの時ですが、家でもその熱量は醒めることなし。いつか旅行できる日を夢見て、路線図、地図、図鑑、スマホ、すべてを駆使して頭の中で電車旅を楽しんでいます。
さて、そんな息子ですが、昨年からどっぷりはまっているのが「エヴァンゲリオン」。
最初のきっかけは、以前新幹線の500系に「500 TYPE EVA」と称したラッピング車両がいたこと。
この時は「エヴァンゲリオンってアニメが昔あったんだよ、その機体のカラーリングみたいだね」というレベルで話していました。その時私は、エヴァンゲリオンなんて名前くらいしか知らなくて、今思えば大きな見込み違いをしていた作品でした(笑)
しかし昨年、アニメを滅多に見ない息子も鉄道がらみで「シンカリオン」を見たところすっかりはまり、その中で「エヴァンゲリオンコラボ回」があり、ついに「エヴァンゲリオン見てみよう!」となったわけです。
早速プライムビデオで鑑賞するも、シンカリオンで見た爽やかさとはまるで異次元の世界観。
ただでさえ、ものが壊れて行くシーン、破壊、憎悪、そういったものに想像以上に反応して頭を抱えて怖がる息子。
消してーっ!!もうつけないで!!タブレット閉じてーっ!!!
と絶叫していました。でも、何か心に引っ掛かるものがあったのでしょうか。
その後も「遠くから見てみる」「音消して見てみる」「ママの背中に隠れて見てみる」と、状況を変えながらも、どうしても見たい様子の息子。
結局、悪戦苦闘しながらも劇場版「序・破・Q」3作をすべて見ました。
鑑賞中は、壊されていく街や削られた山に胸を痛めたり、大破したエヴァの機体に目を覆ったりと、感情の起伏も大きくとにかく忙しい(笑)ほとんど私の後ろに隠れて見ていた感じ。
その中でも、ある二つのシーンでは、目を真っ赤にして、泣きたいのか、怒りたいのか、怖がっているのかわからない複雑な感情を織り交ぜて肩を震わせていました。「今日の日はさようなら」と「翼をください」がかかるシーンです。
私も、あの郷愁を誘うメロディと優しい歌声が、トラウマ級の映像のバックに流れるそのギャップにしばし放心でした(苦笑)
しかし。
一人では見れない、近くでは見れない、見てもほとんど目を覆ったり耳をふさいで見ていた息子なのに、機体の細かい特徴やら、使徒の名前、このシーンでこんなものが写っていた、など、やたらと詳しい。
いくつかの特定の機体に関しては、怖すぎてスマホで画像がチラッと出ると本当に絶叫して嘔吐しそうなほど怖がり、半泣き、下手したら半狂乱ですよ。
それなのに、その詳細を知っている。私にはそれが不思議で仕方ない。
一瞬見て恐怖の対象となり、二度と見たくないけれど、その最初の一瞬でおおよそのディテールが記憶されているのでしょうかね??
忘れられない恐怖っていうのはこういうことなのかしら。
ともかく息子は「エヴァンゲリオン=怖い、重い、暗い、深い、トラウマ」と思うと同時に、強烈な魅力も感じているようなんですね。
まず第一の要素は、舞台が「箱根」であることかな(笑)息子、箱根大好きです。小1の時の自由研究も「箱根登山鉄道」でしたし。
以前開催されたエヴァンゲリオンの箱根スタンプラリーも日帰りで踏破。知っている箱根がエヴァカラーに染まっているのを見て、現実と物語が交錯した感じ。実際に何度も足を運んでいる土地が舞台というのは、心酔する大きな要素ですね!
そしてもう一つの要素は、やはり「鉄道」が絡んでいること。物語に出てくる架空のモノレールが走る路線図を、現実の箱根に重ねて思い描いたり、現実の何線の何と同じ形状だ!と見比べたりね。
ちょうど先日「エヴァンゲリオンと鉄道」好きの息子にうってつけの本を発見しました。
その本、急に開いたりしないように、ちゃんと閉じておいといてね。見たい時はママに開いてもらうから。
と超警戒(笑)もう本当にね。自分が感じる違和感、恐怖に対して危機センサーが良く働きます。
それでもエヴァンゲリオンの世界観に魅力を感じて、8歳なりに物語を受け止めて様々な解釈をしているもよう。そして考える。「人類と使徒、どっちが正義だろうねえ」とか「正義って何だろうねえ」とかね。
その答えは、大人の私にもいまだにわかりません。
でもそうやって、物事を時には広く浅く、時には深く掘り下げて考えることは大切だと思う。エヴァンゲリオンと鉄道から学ぶことは、まだ星の数ほどありそう。これからも楽しみだ(笑)
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