公園などの遊具に慎重すぎて中々遊べない

遊びたいのに遊べない

すべり台、ブランコ、丸太やネット。公園の遊具って子供にはとっても魅力的ですよね!息子も公園に行くと、いつも色々チャレンジしてみようとします。

でも、例えばすべり台についているほんの数段の階段でも慎重に状況を確認してからでないと進めない。はしごはもちろん、階段でも隙間が見えていたり、丸い小さな穴が開いている板だと足が出ません。「こわいーーーーー!!おろして!!」となる。

 

そんな時、周りの子たちがどんどん追い抜いて行ったり押されたりしたらパニックです。周りの子、息子よりも身体も年齢も小さい子たちが、足がすくんで動けない息子をぐんぐん追い抜いていきます。

目の前の情報を処理しきれないうちに周りに邪魔されて(もちろん周りの子たちは、急かしたり邪魔しているわけではないのですが(笑))ペースが保てなくなった状況から必死に助けを求める息子の気持ち、痛いほどよくわかります。

 

泣き叫んでいる場所が、階段の三段目とか、普通に考えると「ポンポンって戻りなよー」と思えるほどに、どうってことのない場所なのですがね、本人はそれはもう必死なのです。

石橋を叩いて叩いてこれ以上ないくらい確認してからも「やっぱりやめておこう」となるくらい慎重な息子の性格。自分の頭の中でGO!サインが出るのは本当に確認を重ねてからなのですね。

状況を確認中に周りからの雑音が入ると「今はもう無理」と判断してしまうようです。

周りの子と比べないこと

初めのころは正直「みんなをみてごらん?楽しんで遊んでるよ?」「怖くてもやってみないと遊べないじゃん?」「怖いならもうやめて帰ろうよ」と思ったし、本人にも言いました。でも、とても悔しそう、というより悲しそうに泣く息子。

本当はチャレンジしたいんですよね、遊びたい、怖くてもやりたいんです。自分より小さな子たちが楽しそうに遊んでいるのを見て、息子なりに思うこともあるのでしょう。

 

そこで、誰もいないような時間帯に公園に行って何度か一人きりでチャレンジする時間を作りました。それでも同じように怖がって固まり助けを求めています。でも、周りにペースを乱されることはない。

すると、怖くて何度も挫折しては泣いたりしますが、自分のペースで地道に進んでは戻りを繰り返しながら、本当に時間をかけながらも目標をクリアしていくことが出来ました。

 

もちろん、それでも怖いものは本当に怖いんです(笑)本人もそこは自分なりに気持ちの落としどころを考えられるので、これは今はやめておこう、と中断することもあります。

そこはその気持ちを尊重してあげて、決して「周りの子が出来るのに」なんて比べることはしないように心掛けたいものです。

あきらめない強さがある!

ある公園での、すべり台チャレンジのお話し。当時4歳の息子。誰もいない公園、すべり台に上がる垂直なはしごは6段くらい、2~3段足をかけては「こわい~!!!」と半べそで戻る、をひたすら繰り返していました。それを見守るほうは相当の忍耐が必要です(笑)

 

『あと3段なんだから足を止めずに登り切れ!登っちゃってくれー!!』『もういいじゃん、怖いならもう帰ろう!』何度も頭を巡りますが、それでもグッと堪えます(笑)そして、ついにその6段に30分の時間をかけて登り切った息子。

はしごを登り切り、へっぴり腰のまますべり台まで行くと「見て~!ついに登れたよ~!!」と満面な笑顔で滑り降りてきました。いやあ、これ結構感動的でしたよ!

やったねーっ!ついに一人で登れたね!

 

うん!隙間こわかったけど、ゆっくり行ったら落ちないかな、と思って登ったら出来たの!

 

怖くて泣いても恥ずかしくないんだよ。怖いってことは危ないってことをちゃんと理解しているからだもん、そのうえでチャレンジして出来たんだから、カッコよかったよ!

 

息子は帰り道、本当に嬉しそうに、満足そうにうなずいていました。自分のペースでやり切った自信があふれていて、こちらまで幸せな気分になりました。

石橋を叩いて引き返すような子を持つ親の心得

しかし実際には、こういったことが続くと、やはり親の気持ちとしては、背中をドン!と押してしまいたくなるもの。時にはそれでうまく行く事もあります。

でも基本は「待ち」の姿勢が重要ですね。例えこれ(怖くて遊べない遊具)がクリア出来なくても、何か問題が生じるものではないんだし。

 

良かれと思って色々アドバイスするのも、場合によってはマイナスになります。

子供が自力で何とかもがいているのを、近くで温かい目で見守っていて、助けを求めてきたら簡潔にアドバイスするくらいがベスト。アドバイスに熱がこもり過ぎると、それに応えられない自分に、子供は苛立ちを募らせて行きますから(苦笑)

何をするにも周りの子と比べたり、周りの目を気にする必要はありません。目の前にいるわが子のありのままの姿を見ていましょう。

そしてどんな結果であれ、それまでの過程、結果に向けて取り組んだ姿勢、努力を認めて評価してあげる。子供が自分の力で頑張った事がどれだけ素晴らしい事なのか、しっかり言葉に出して伝えてあげてください。

私の対応、失敗例

最近も息子はうまく出来ない時に、涙を流す寸前で呟いていました。

どうせ出来ないんだ、下手っぴなんだ…

ちがう!下手なんかじゃない。そうやって決めつけてやらない事一番良くないんだよ!

 

もちろん話の前に色々なやり取りがありましたが、ついつい言ってしまいました。

  • ちがう→息子の言葉を否定
  • やらない事→行動への批判
  • 一番良くない→全否定

こんな短い会話の中に、これだけ息子の存在を否定する言葉を盛り込んでいました。当然大泣き大騒ぎです。チャイルドコーチングを学んだとは言え、こんな有り様ですよ(苦笑)

 

もちろん、落ち着いてから謝りました。

さっきはきつく言ってごめんね。本当は頑張ってるのをちゃんと知っているんだ。どんなに時間がかかっても、いつも諦めないで頑張ってるの見ているし。それに、ちゃんと自分で頑張ったぶん、上手になっている。ちゃんと見ていたのにごめんね。

 

すると、

うんうん!あのねー、いつもね、どうやったら良いか考えてるんだー。今度はいつうまくなるかねー!?へへへっ!

 

満面な笑み。心から嬉しそうでした。

頑張っている姿を見てくれている、時間がかかってもやりとげられる力を持っている、それを信じてもらえている、という事実が心を強くするのですね。

 

いつでも息子のほうが、努力をしている、真剣に取り組んでいる、親子関係を大切にしている、大切なことを教えてくれる。完敗。私も学んで活かさなくちゃな(苦笑)

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