以前から、自分が傷つくことも人を傷つけることも極端に怖がる息子。
しかし、もし誰かが自分を傷つけたり、大切な人を傷つけたり、はたまた公の場でルール違反(ちょっとしたことはどうでも良さそうですが)をしている人を見かけると〝人を傷つけることが極端に怖い〟という感情を一気に超えて感情が大荒れ。暴言と涙の嵐、まさに慟哭です(苦笑)
ただし、まだ7歳。もちろん一緒に怒り爆発の内容もありますが、大抵は、大人からしたら些細なことや、そんなの放っておけばいいよ、というようなことも多いのは事実。
最近では、学童でのある出来事で大荒れになりました。
お迎え時は元気いっぱいに出てきて、先生にも「さようなら!」と元気に挨拶。しかし早々と帰りたがる息子。先生がドアを閉めて、二人で学童の出口付近に来ると顔が無表情に。
そして
やっぱり○○××(1年男子)は絶対に許さない…!
と震える声でつぶやいた後、一気に慟哭。
あんなヤツ消えてなくなればいいんだっ!いつもそうだよ、いつもイヤな言い方ばっかで、あんなヤツと何で一緒にいなきゃいけないんだよーっ!この世から消えちまえ!!あのクソガキっ!!ほんっっとに大嫌い!ああ、もう!!消えろ消えろ!!!ぎゃあああああ!!!
大荒れです。肩を抱いて話しを聞いてみると、涙目でも素直に話し出す息子。
どうやらその日、先生(基本は指導員をあだ名で呼ぶ決まりなのですが、ここでは先生にします)が中心となり折り紙でカブトムシを折っていた子供たち。色とりどりの折り紙の中から、紫色を選んだ息子。他にもピンクや青などみんな様々なカブトムシ。
しかし、その時一緒にいた1年男子がみんなの色を見て「そんな色のついたカブトムシいないよ」「カブトムシは茶色でしょ、変なの!!」「紫なんて変なのー!」とずっと言っていたもよう。
それだけじゃないよ、先生がみんなに教えながらゆっくり折っているのに先生に向かって「早くしろよ!」と言ったり、一日に決められている折り紙の枚数を守らなかったり…
以前から色々と注意されている話は耳にしています。でも当の本人と話しをすると、よくある1年生の男子って子で悪い子ではない。まあ、大人の前と子供の輪の中ではまた違うかも知れないけれど、要するにわんぱくな子なんですかね(笑)
その時(息子は)何か言い返したりしたの?
と聞くと
ううん、うるさいな、早くどっか行けよ、とずっと思って無視していたの。
と息子。まあ、いい返すようなタイプではないか。
私が今の中身で小学生だったら「いちいちうるさいな、黙って座って折ってろ」「カブトムシは茶色一色だけなんて、想像力がないヤツだな」と言ってしまいそうなものですが、やはり小学生時代の自分の性格なら、じっと黙って聞いていて、息子のように爆発させるようなこともなく、ただただ心の奥にひっそりしまっていたかもしれない。
そんな感じで怒り爆発、叫んでいた息子を心配して、仲良しの児童館の館長さんも駆け寄って来ました。
「どうした、何があったの??」と心配そう。簡単に説明すると「そうかそうか、〇〇くんは紫色で作ったのね?とてもきれいな色で上手に出来ているじゃない!」と肩を抱いてくれました。
しかしまだ「あんなヤツ大嫌い!!本当に消えてなくなれ!!!!」と叫ぶ息子ですが「誰に言われちゃったの?」と館長さんが聞いても一貫して名前は言わない息子。
うーん、そういえば以前もこんなことあったなあ…。
それはまだ保育園の1歳クラスの頃の話し。
ある日のお迎え時に「先ほど腕を見たら歯型がついていまして、自由時間中にお友達に噛まれたのかと思うのですが…気付けなくて本当に申し訳ありません」と平謝りの先生。
誰に噛まれたか聞いても、まるで知らん顔で先生には言わなかったらしいのですが、帰り道に早速私に「あのね〇〇くんに噛まれちゃったの」と教えてくれました。仲良しのお友達の名前です。そして気まずそうな顔。
それは、本当は痛かったけど我慢していた顔なのか、仲良しのお友達の名前を黙っていようと思ったのに言っちゃったという顔なのか解らないけれど、とにかく先生に友達の名前を言うことに抵抗があるような雰囲気でした。
その時も「教えてくれてありがとう!先生には名前内緒にしておく?」と聞くと、ニッコリ頷いていました。
まあ、今回は仲良しとは思っていない交流の少ない下級生ですが、それでも名前は言いたくなかったような感じ。ただしはらわたは煮えくり返っているようなので
どうしてもって言うなら、ママから言っといて!!あのクソガキ!!!絶対許さねえ!!!
と息子(笑)館長さんも「うんうん、相当悔しかったんだよね、今じゃなくても良いよ!もちろん言いたくなかったら言わなくても大丈夫!!」と気をつかってくれて、今回はとりあえず保留にしています。
…しかしこの「クソガキ」最近よく出てくるなあ。
話しが逸れますが、以前、混んでいる通路で、大きな荷物を持って人の間を割り込みながらすり抜けていく男性がいて、すれ違いざま、息子の肩にドカン!っとぶつかって走り去ったんです。私が何か言うまもなく、息子は
いってえええええええなああああ!あのクソガキ!!いてーーーんだよ!ふざけんな!!!
と叫んでいました…。周りもびっくり。当の男性はすでに遠くで声も届いていないのが良かったのかどうか…。しかし7歳にクソガキ呼ばわりされる大人。いや、私もパパも、クソガキなんて言葉は一度も使ったことないんですがね、最近どこかでよく耳にしているんでしょうかね(苦笑)
話しを戻します。
こんな感じで、沸点を超えると口は相当悪いのですが、同じように相当心も傷ついていますね。この口の悪さも、自分の心を守るためなのは私もよく理解しています。
敏感で繊細な息子でなくても、人間だれしも自分の心を守るために、時には周りに敵意を抱き壁を作ることはありますからね。
息子にはこの怒りや悔しさの感情を抑えることはしなくて良いと常々話しています。
人間はこういったマイナスな感情を抑え込んだり、見て見ぬふりをして向き合わなかったりすると、いつか爆発する、もしかしたら自分が壊れちゃうことがあるんだよ、だから時にはどっかーん!と発散させることが大切!
でも、これをそのまま本人にぶつけるのはちょっと待って。その場の勢いで発する言葉は想像以上に人を傷つけるものだからね。
現時点で、何かふざけたり言い合いになってケンカに発展することはほぼない息子。今回同様、グッと堪えてその場をしのぎ後で爆発させるか、心が折れてその場で泣き出して終わるか(これも後で爆発しますが…笑)、とにかく大きな言い争いにはなっていません。
しかしこれからは、親としてこの助言が正しいものかはわかりませんが「その場である程度はいい返しても良いから自分の気持ちを言ってごらん?」と話しました。息子にはハードルが高いかもしれないけれど…もし相手を気付つけることが怖くて言えないがために、自分の心がどんどん傷ついて行くのなら、ある程度の反撃は許容範囲内でしょう。
ただし、これだけは厳守です。
「うるせーな!」「放っとけ!」「そういう言い方するな!」のような言葉は多少口が悪くても良しとしますが、相手の容姿、人格、環境、親や周りの人を馬鹿にするような言葉は絶対に言わないこと。
7歳にはその言葉の選別が難しいかもしれませんが、あえて口うるさく言っています。息子は
うん、言っちゃいけない言葉、わかるよ。そういった言葉、良く〇〇が先生とか友達に言ってるのも知ってるよ。
冷静です(苦笑)
実際に息子は、これを選別して言葉を発するかと言うと、たぶん実践にはまだまだ時間がかかりそう。なので、この先も今まで通り理不尽なことがあると家に持ち帰り爆発することが多いでしょう。
でも、それは喜ばしいこと。自分の感情を家で吐き出して親に伝えることが出来ているからね。そしてその悔しさや理不尽さを親も共有して、一緒に消化していくこと。
わが家では「あのクソガキーーーー!!!!消え失せろ!!!!」のような言葉を吐き出したい時は、枕の出番です。枕に顔を押し付けて腹の底から叫んでもらうと、本人は
なんかさ、結構スッキリしてくるね!まだまだ許さないけど、ちょっとはアイツのことどうでも良くなってきた感じ…
と笑顔も見られます。
家では秘密の枕にはとりあえず何を言っても良しとしているので、しばらくはこれで心の暗雲を薄めてもらい、徐々に自分の気持ちを最低限発信して荒波を渡って行けるようになってくれたらな、と思っています。
全てを心に押し込んで塞いでしまうのも、全てを口に出してしまうのも、どちらもいつか心が躓く日が来る。良い嘘や多少のズルさも、時には自分や周りの人を助ける手段となる。
人間関係ってやっぱり難しいですね(苦笑)
以上、「怒り、悔しさを陰で爆発させる感情の対処法」のお話しでした。
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