怖い夢を見ることを、とにかく怖がる息子。
毎晩「怖い夢見ませんように」とお願いをしてから眠りにつくのが日課。
そんな息子ですが、先日春休みが始まって早々に怖い夢を見てしまったもよう。確かにその夜「こわいー…」とかすれた声の寝言を聞きました。でも、とても静かだったのでそのままにして私も寝ちゃったのですよね(笑)
次の日に「怖い夢見ちゃったの…」とつぶやきながら、涙をポロンと流す息子。
あのね、このお部屋のこの寝る場所にお布団がなくて、床に真っ黒の鬼が寝ていたの。ママもいたんだけど、びっくりして(自分が)包丁で鬼の首を切ったんだ、そうしたら真っ黒い血が床に流れて…
ここまで話すと、抱きつきながら顔をくしゃくしゃにして泣いています。でも、
血を拭いてたら眠くなって寝ちゃったの、で、起きたら違う場所にいて、その鬼もいたんだけど、笑って一緒にお話ししてたんだ、だからその時は怖くなかったんだけど…でも…
また大粒の涙。相当怖かったようです。首を切った感触が残っているようで、本当に吐き気を伴うほどに参っています。
日中何度も思い出し「また怖い夢見ちゃうかもしれない」と挙動不審。部屋にいてもその光景が蘇るようで、鬼が寝ていた場所にいるのが不安らしく「ママ、一緒にいて、お隣りで座っていて」と何度も呼んでいます。
もちろん楽しく遊ぶ時間もあるのですが、急に笑顔が消えて不安顔に。そして「うえっ」と口を押えて急いでビニール袋を引き寄せたり。
今回は相当やられていますよ。さすがに気の毒になるくらい。その夜寝る前には「今日こそ絶対に怖い夢見ませんように…!」と必死でお願いをしていました。
翌日は、打って変わって楽しい夢を見たようで安堵の表情。良かった!これで悪夢から解放されたかな?と思ったのですが。
今回は結構根強く恐怖心が残っていました。2日目も事あるごとに顔を曇らせ「まだ怖い夢が怖いの…」と半泣き、そして軽い吐き気。
そこでその夜「なぜ怖い夢を見るのか?見てしまった怖い夢の意味を調べよう!」講座を開きました(笑)
現状の心配事や不安を聞く
なぜ怖い夢を見るのか?についてはこちらの内容を教えました。
あとは「今自分の心にある不安や心配事、ドキドキを話してみよう」となり、息子も考えながらポツリポツリと話してくれました。
「親が死んだら」とか漠然とした不安や恐怖は以前からあることを聞いていたのですが、今回はもっと直近の不安について。
息子が話してくれたのはこれ。
3年生になってクラス替えをして、今の隣のクラスに自分だけポツンと入ったらどうしよう、今のクラスのお友達、誰もいなかったらどうしよう…
おお!何ともかわいい心配事じゃないの。もちろん息子は超真剣ですからね。笑ったりせず、ちゃんと受け止めましたよ。そして、そんな状況になることは、まず99%あり得ないだろうということも伝えておきました。他に心配事は特に浮かんでこなかったけれど、他にもザワザワする心配事がきっとあるんだと思うな。
鬼が出てくる夢の意味
次は「鬼が出てきた」という夢の意味を探ってみました。
息子の夢を要約すると「鬼の首を切った(倒した)」「鬼と仲良く話しをした」の2点。
早速ネットで夢占いを探してみると、鬼の夢は「恐怖・危険・トラブルの象徴」と捉えるようです。鬼自体は、自分の心の闇ともとれるもよう。
また、幽霊、悪魔、鬼など現実にはいないものの夢は、現状から新しい環境へ移行することの表れだとするものもありました。
その中で、息子が見た夢については以下の通りの解釈。
- 鬼と戦う=困難に立ち向かい希望を見出す
- 鬼を殺す=付きまとっているリスクを取り除き問題を解決できる
- 鬼と仲良くなる=価値観の違う人々とも良好な関係を築くことが出来る
結構いいこと尽くしです。
そして、現在の状況と照らし合わせてみると
- 3年生になりクラス替えをすることへの不安
- 新しい環境にむけての緊張、不安
- がんばろう!と思う気持ち、期待と不安
こんな気持ちから見た夢、というのがしっくりくる感じですかね。もちろん、夢占いを全面的に信じるわけでもないのですが。
ただ、息子の心の中にある「緊張、不安、期待」は確かに存在しているし、心配事を抱えればどんな形にせよ夢にだって出てくるでしょう。
思いがけない涙の理由
現在3日間、情緒不安定に過ごしている息子には「自分の中にある不安を口にしてごらん?」「怖いものを怖いと自分で理解することは大切だよ」と話しをしました。
素直に聞いて、もう一度夢の内容を話し出し、その時に感じたことを口にする息子。
そうすると、思いがけない涙の理由が明らかになりました。それは、
鬼が怖くて包丁で首を切っちゃったの。黒い血が流れて死んじゃったと思った。でもその後に出てきた鬼は同じ鬼なんだけど、笑顔で仲良しでさ。それなのに、さっき首を切っちゃって…う、うう…
そう、鬼がいた恐怖はもちろんだけど、ビックリして無抵抗の鬼を切りつけてしまったことへの罪悪感も大きな理由みたいです。ただし、その後に仲良く話しをしていたことから
死んでなかったのかな?大丈夫だったのかな?あんなに切っちゃったのに…
とうっすら涙目で問いかけてくる息子。
夢と現実の境がなくなっちゃったのか?いや、そうではなさそうだな。夢は夢だとわかっているけれど、鬼を傷つけた心の痛みは現実にも残っている。
怖くて淋しくて悲しくて苦しい。
だから何度も涙が溢れるのかもしれない。
うーん、これはしばらくは影響が出そうだな。でも、こんなにも一生懸命に考えて生きている息子がなんだかとても清々しい!その心、気質、想いをずっと大切にしたいと思う。これからも一緒にたくさん話しをしてたくさん考えて、ひとつずつ乗り越えて行きたいと思います。
以上、久々に怖い夢を見て3日間情緒不安定な息子のお話しでした。
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