学校の紙ドリルが記憶アプリ「Monoxer」へと変更になった

息子の学校は、今まで国語と算数では「漢字スキル/漢字スキルノート」「計算スキルノート」という冊子版のドリルを使用していました。

国語の授業では「漢字スキル」を用いて新しい漢字を学習をしてから「漢字スキルノート」で復習をする流れ。算数では授業で習ったところを「計算スキルノート」で復習。この復習部分が毎日の宿題になっていたんですね。

しかし学校から「後期から冊子版のドリルを廃止しタブレットを用いて記憶アプリを使用する」という案内があり、先日の保護者会では学校と企業からの説明会が開かれました。

学校で「1人1台端末」となり2年弱。クラスによって端末の使用方法や活用頻度にも差が出ていたようですが、ここにきてついに本格的な活用が始まるのですね。

そこで、この冊子版ドリルから記憶アプリに変更するにあたって、その概要とメリット・デメリットをまとめてみようと思います。

記憶アプリ「Monoxer」とは?

「モノグサ」って読みます。かわいい名前(笑)学習ツールアプリですね。

「モノグサ」を使用する一番の狙いは「記憶定着のサポート」。AIが学習者に合わせた最適な問題を自動作成してくれます。今年の夏休み、このアプリの体験として数日間宿題が出ていたので、私もちょっとやってみたのです。

漢字の問題で、試しに書き順を何回も間違えてみたり、文字が足りない状態で確定を押してみたりすると、その後も「しつこいな!!」っていうくらい同じ問題が出てきました。「絶対書かせてやる!」というAIの意気込みが感じられましたね(笑)

ただし、企業側からの説明にもありましたが、このアプリは「これだけで学習ができるわけではない」ということ。今まで通り授業での学びを経て、その次の「記憶に定着させる」段階をサポートする役割をもつというものです。

アプリ使用のメリットとデメリットは?

では、冊子版のドリルから「モノグサ」アプリへ切り替えることによって生じるメリット・デメリットはどんなものがあるのか挙げてみます。

最大のメリットは情報の可視化

アプリで課題をこなすことにより「学習者の習熟度・忘却度」が情報として可視化されます。結果、学習者の能力に合わせてAIが出題の頻度や難易度を自在に変えて記憶の定着を実現させるとともに、学習者、先生双方で学習状況の把握が出来るようになるということ。

今までの冊子版ドリルだと、得手不得手関係なく出題範囲は一律であり、そこで苦手なものがあってもその先は学習者の自主性に委ねられているため、記憶の定着まで進めないことがままあるそうな。

そこで「モノグサ」を使用することにより記憶定着のステップのサポートが強化され、こぼれかけたものをうまく拾いあげることが出来るようになるのかな。そんな役割を担うツールであってほしいと期待しています。

心配事、デメリットは?

私の一番の心配は「鉛筆で字を書かなくなること」(特に国語で)でした。やはり端末上では、指はもちろん、タッチペンを使用しても、まずきれいな字は書けないですよね(笑)「字」は筆圧、紙の感触、すべてが大切な要素。どんなに時代が進んでも、直接字を書く作業は消えないでほしいなあと思っています。

しかし説明でもあった通り、あくまでも「モノグサ」は「記憶定着」のためのツールです。学校で字を習う時は、今まで通り鉛筆でしっかりと練習をして、その次に来る「字の形や画数、書き順」を覚えるステップを端末上でやるというだけ。

初めて習う時、そしてテスト、そこが従来通りであれば、そこまで心配することはなさそうかな。「覚えること」と「書くこと」をキッパリ割り切ってしまえば。

息子の場合は別の観点での心配事が

余談ですが、息子はスマイルゼミを受講しています。タブレット学習で漢字を練習するにあたって(息子の)最大のネックはAIが採点する「美文字」の概念。採点の基準は「文字がお手本通り枠内にバランスよく配置されているか」ということ。

極端な話、字としては全体が美しくまとまっていても、お手本の線とずれている(大きさが違う等)と容赦なく「書き直し」と判断される。

昨夜も漢字の講座で「書き直し」が連発されてイライラ爆発!親からすれば「きれいな字だし、何度も書いて字も覚えたから十分合格だよ~」と言っても、

コイツ(タブレット)が書き直ししろって言ってくるから、絶対にマルをもらわないと気が済まない!!!

悔し涙を流して布団の上を転がりながら悶絶していました。もう夜10時半過ぎてるんだけどなあ。

でも、何回も書き直してついにマルをもらえた時は「やったーっ!!マル来たーっ!!」と歓喜。まあ、これだけがんばれるなら、心配ではなく、良いことなのか(笑)

AIの漢字の採点(一文字ずつの練習)にはある意味「情緒的採点」がありません。ぴったりと重なる美文字を書くことが要求される。そこをどう捉えるかによって、メリットともデメリットとも取れますね!

個人的な感想

「モノグサ」を使用する決定が出されたときに、児童たちが「モノグサ使用反対!」と校長室へ直談判へ行ったという噂を聞きました。

子供たちが何かの決定事項に自分たちの意見をぶつけていくという流れだけを見ると「おお、しっかり考え持って行動力あるんだなあ」とある意味感心しました。もちろん、何をどう思って「反対!」となったか詳しいことは何も聞いていませんが。ちなみに息子はまるで関わっておらず(どっちでもいいや的な笑)教室で遊んでいたようです(笑)

私個人的には、このアプリ使用の流れを手放しで推奨はしないにしても、どちらかといえば「賛成派」ですね。今後は更にICTを活用した教育が進んで行くだろうし、何より子供たちも、画像、映像、アニメーションを多用した授業であれば、目が向きやすく興味や関心を持てるのではないかな。

「興味を持つ」ことって、何かを始めるにあたりとても重要なポイントですよね。そこでスタートラインに立ってみようと思える。でも、本当は楽しいこと、自分の求めているものであったとしても、初見で興味を持てなければ、残念ながらそのまま縁なく通り過ぎてしまうことも多々ある。

きっと授業も同じ。今まで受け身一方通行の授業を受けていた子も、アプリの活用で自分からアクションを起こすきっかけが生まれるかもしれない。「こうしてみよう」「こうしたらどうかな?」という能動的な学習になって行けばそれは素敵なことだと思う。

まだ可能性は無限大!!と言っても過言ではない子供たちですからね!

目で耳で様々な情報に触れ、たくさんの新しい扉の前に足を進めることが出来る、そんな学習環境であればいいなって思います。

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