【歯科矯正レポ】ついに矯正スタート!初回の型どりに大苦戦

悩んだ末、大学病院に決定

歯に関しては本当に悩み多き息子、ついに本格的に矯正スタートです。

矯正は長期スパンで定期的に通う必要があります。学校や仕事の時間調整もあり、出来るだけ夜までやっていたり、土曜でも通える歯科医院がいいのではないかと何度も検討しました。

しかし、先天性欠損歯が数本あることはもちろん、何より治療に入るまでにものすごい警戒心を露わにして荒れて、説明を求め自分が納得するまで断固拒否をする息子です(苦笑)

タイトなスケジュールで多くの患者さんを診察する個人医院では、予定時間内には終わらず、時間も場所も予想外にとり、大声出したり泣き叫んだり、はっきり言ってご迷惑をおかけしまくるブラックリストに載る対象人物となり得るので、これは先生にも息子にも、良いことは何一つない。

しかもそんな中で通院しても、信頼関係が生れることもないだろうし、息子だって協力的にはなれないと思う。

でも、本当は治療に真剣に取り組んでいるんですよ、息子。どんなコワイ思いをして泣き叫んだり暴言を吐いていても、一生懸命に先生や親の説明を聞いて、自分なりに納得できるまでひたすら時間をかけて考えて、最後は協力してくれる。そしてその後は大人が感心せざるを得ないほどの頑張りを毎回見せてくれる。

親としては、この一生懸命に取り組んでくれる息子が安心して通える先生の元で治療を受けさせてあげたいというのが第一条件です。本音は仕事や学校の予定なんてどうでもいいから、安心、信頼が第一だと(笑)

そんなわけで、平日の16時までしか予約の取れない大学病院ですが、小児歯科でお世話になっているこちらの矯正歯科に決定しました。

初回検査から暴走

初回は15時半に予約を取り、検査を含めて1時間の予定でした。レントゲンを撮ってから、上下の歯の型どりをして、口腔内や外観の写真を撮り、今後の話しを聞いて終了。多く見積もって1時間。先生の頭の中では、こんな感じだったのだと思います。

ちなみに、ここの小児歯科の先生は、息子の気質を十二分に理解して気持ちを尊重してくれるため、息子も絶大な信頼を寄せています。

今回は何度か小児歯科に顔を出してくれた先生ではあるけれど、実際に一から診察をしてくれるのは初めての矯正歯科の先生二人。

先ず初めのレントゲンに関しては、ニコニコ楽しそうにご機嫌で終えた息子。

その後、席に案内されて早速型どりの器具の大きさ合わせ。私はこの型どり、大嫌いなんですよね。息子は4歳時に別の歯科医院でマイオブレースの矯正をする時、一度取ったことがあるのですが、あまり覚えていないような感じ。

印象材(ガムみたいなあれです)がついていない状態で器具を入れた時も「こんなのもう入らない!」と拒否していたのに、先生は早速印象材をつけた型を持ってきて「よーし、ではとってみようか」と。

『いやいや、先生、無理です、早すぎ!絶対口開けませんって』

と思っている横で、

無理無理無理-っ!そんなの入るわけないでしょ!!やだって言ってんじゃん!!ねえ!!人の話し聞いてんのーっ!!!

超拒絶です。相当な大声と絶叫。男性の先生フリーズしていました…すみません(苦笑)しばし説得するも、説明なしに進められることに怒り心頭?の息子は断固拒否。

私も一応説明をしましたが、じゃあいいよ、と行くには時間がなさすぎる。

立って待っていた先生が「あ、もう固まっちゃったから、もう一度作り直してきますね…」と席を外したものの、診察台で荒れ狂う息子。事前説明が手薄だったのが相当信頼感を損ねているようです。

確かに息子の気質を考えればもう少し説明や時間が欲しい所ですが、先生のために補足をすると、実際にはとてもソフトで優しく笑顔でしっかりした先生なんですよ。実際に他の子達はきっとこのくらいでスムーズではないにしても、ちゃんと進められるような手順だったはずです。

息子、容赦ないな。

でも、その後もひたすら一人診察台で叫んで暴れる(けど逃げたりはしない(笑))息子に「レントゲンも写真もあんなに上手に撮れたし、無理に今日型を取らなくても良いよ!また次回でもいいからね!!それと、気分転換に優しい女性の先生と変わってみるからね!」と声をかけてくれて、もう一人の担当医の女性とバトンタッチしました。

変わり際に先生同士小声で「今日は無理に型どりしなくても大丈夫、今後通院を嫌がってしまわないように…」と引き継いでいました。

気を取り直して再チャレンジ!

女性の先生に変わっても、気持ちは変わらず拒否を続ける息子。それでももう一度印象材をつけて型どりにチャレンジしました。

先ほどと違って口に入れることが出来たのだけど、ものの5秒ほどで絶叫!大粒の涙がボロボロ流れて、嘔吐反射が激しい。横になっているので、唾液と、動くために削れた印象材が喉に溢れてゴボゴボしていて見ているほうが苦しい感じ。

ちょっと無理そうだと感じた先生は、早めに外してくれたけれど案の定型は取れず。息子は絶叫して「早く拭いて!!!!気持ち悪い!早く拭けってばーーーっ!!」と大泣きです。しかもゲーゲー言っている。

これは相当キビシイな。

打ちひしがれた息子は一度トイレに立ちます。その様子を見ていると「あんなの絶対無理だよ、絶対に出来ない…」と言い残し男子トイレから中々出てきません。それでも、ようやく出てきた息子はまた診察台に戻りました。

そこで私が先生に提案。

自分の経験からしても型どりは大嫌いですが、座って取ってもらうことは出来ますか?横にならないだけでもだいぶ楽だった気がして。

すると先生は、もちろんどんな体勢でも大丈夫です!と快諾してくれました。そこで息子に

もう一回チャレンジしてくれるなら、今度は座ってごらん?一番嫌だったのは何?喉にピンク(印象材)が当たること?じゃあ少し前かがみで、口は閉じようとしないで開けたまま大きく息を吸ってあとは楽にしていてごらん??ママを信じてチャレンジしてみる?

実際に経験した話しを混ぜて『大丈夫大丈夫!』ではなくて『イヤだけどこうしたら少しは楽になる、これは本当だよ』と正直に話すこと。とても大事です。

息子は

わかった…やってみる、でも絶対にまた暴れちゃうかもしれないし泣いちゃう

ショボンとしつつも少し前向きになり始めました。先生も「何回失敗したっていいよ!大きな声で叫んだっていい、さっきからがんばっている〇〇くんだもん。そこは心配しないで!!」と優しく励ましてくれます。

そして再度チャレンジ。口に入れてから、やはり拒絶はするものの、起き上がっていることでほんの少し自由があり、つらそうでも深呼吸して耐えています。がんばれ!!!

そして重要なのは時間。先生に、あとどのくらいでしょうか?と私が聞くと「よし、20一緒に数えましょう!」と言われ、私は息子に指で数えるように言うと、ピコン、ピコンと指を出して数えはじめた。

終わりが目で追えること、意識が指に行くことで現状を耐えた息子はついに下側の型どり成功!やったね!

もちろん、まだもう一回上側がありますが。でも、がんばれた息子は「もう一回は無理だよ!!!」と言いつつも、みんなにべた褒めされて、私からも「上側のほうがもしかしたら多少は楽かもしれない、だってあごが自由になるでしょ?」と言われると「うん、やってみる…」と再度受け入れ。

じゃあ早速!いざ入れよう!という時に、息子は

ちょーーーっと待った!それ!そのピンク!はみ出してるところきれいに拭いて!!そう、そこ、もっと拭き取って!!あとはね、中もほんの少し減らして!気持ちだけでもいいから!!!!じゃなきゃ口開けないよ。

細かい要求出しています(笑)自分のペースをつかみ始めました。先生も「よし、わかった、きれいに拭いて、中もほんの少し、ほーーーんのちょっと減らしてみる!」と対応してくれました。

これで最後の型どり開始。当然嫌がり、オエッとなりつつも、前ほど絶叫することなく無事に取れました。先生は上下とも取れたことにビックリ、そしてみんなで感動です。

当の本人は「もうやらないよ!!うえー!気持ちわりい!!うげえええ!!」と一人うがいして騒いでいますが、本当によく頑張った!!

今後の予定と息子の感想

先ほど席を外した先生が戻り「おーすごい、両方取れたんだね!」とホッとしている中で、今後の予定を聞きました。

次回は約一ヶ月後。その前に一度唾液の検査をして、口の中の細菌の様子を調べるそうです。実際に器具を決定して装着するのは更に一ヶ月後くらいからでしょうかね。

気付けば2時間もかけた初回の診察でしたが、まあ息子の様子も目の当たりにして見てもらえてよかったかも。矯正歯科でこんなに絶叫する人はあまりいないようで、最後の辺はあっちこっちから先生や研修医の方々がパーテーション越しに様子を見に来ていました(笑)

病院を後にして息子に

しかし今日は本当によくがんばったね!型どり今日出来るとは思わなかったよ

というと

うん、がんばったんだ。超気持ち悪かったけどさ、ママがさ、今日やらなくても次回やるといってたし、絶対にやらなきゃいけないんだってわかってたしさ、できなくてイヤなまま帰ってまた来るのがイヤだから今日やったんだー

やっぱり。ちゃんと話し聞いて自分なりに考えてがんばってくれたんだな。

しかもママ、途中で超怖い顔してたし(これ、私に蹴りが当たったからです(笑))あー今日やっちゃったほうがいいって思ったんだ。でもね、ママが教えてくれた方法でやったら最初よりすこし楽に出来て良かったんだー

との感想付き。そう、暴れて足をじたばたしてる時に私に蹴りが入ったんです。で「ママに当たるのは今は大目に見るけど、先生や周りは絶対に当てないよ!」と言ったんですよね。絶叫しながらも聞こえていたんだ(笑)本当に一生懸命頑張ってくれたんだな。その後は元気いっぱいで電車に乗って帰りました。

余談、何がイヤだって…

余談ですが、何が一番嫌だった?と念のため聞いてみると。

「味だよ味!!ほかにある??」

と意外な反応が。私はてっきり大きなものが口に入る気持ち悪さから、嘔吐反射が出ているのかと思った。すると

「あのピンク、ゴムでしょ?食べちゃダメじゃん?それが喉にくっついたんだよ??飲んじゃうじゃん?ダメじゃん?オエッてなるでしょう??」と力説。

そうだ、はじめに先生が「さっきの器具にゴムみたいなの乗せて型とるよー」と言っていたから、息子は「ゴム=異物=飲んだらダメ」となって、喉に触っただけでパニックになっていたんだ。

もちろん、大きさもあるけれどね。

私が「確かにゴムみたいだけど、ママはガムみたいだと思っていた。飲まないほうが良いけど、まあ口に入れるものだし、少しくらい飲んでも大丈夫だと思っていた」というと「ゴムじゃなくてガム?そのほうが安心だよねえ」と息子。

言葉一つとっても、安心感は大きく変わってくるんだよな。

今回の一件で、息子がちゃんと頭で色々考えて行動してくれたことへの感謝と、どうしたら安心できるかの言動の再確認が出来ました。

これからの長い矯正生活でも、そこをしっかりフォローしながらサポートしたいと思います。以上、矯正歯科の初回検査での様子でした。

■初回お会計概算 64,000円 (支払合計64,000円)

※矯正を検討される方のために会計概算を記載しています。

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