小4(9歳)三年前の自分の暴言に心を痛める

今年はこども縁日の係になった息子。先月から担当ゲームの準備に精を出して、本番に向けて張り切っています。

そんな中、宿題をしていた息子の顔が突然曇りポツリと言いました。

1年生の時、同じようなおまつりでゲームをして外れちゃったとき、係だったお兄ちゃんにひどいこと言っちゃったんだよね…

そう。1年生の時に学校で開催されたおまつりでゲームをやったのですが、当たりに入らなくてとても悔しい思いをした息子。

担当していた上級生の男の子が「あー、残念!」と言った言葉にカチン!と来て暴言を吐いたんです。なんて言ったんだけなあ…多分ゲームをけなす様な残念な言葉だったと思う。

息子は悔しくて泣いてその場を離れようとしたので、ひとまず私がその子に謝ってから、別の場所で息子に、

悔しかったのはよくわかる。でも、あのお兄ちゃんにあんなこと言うのは違うと思う。お兄ちゃんだって今すごく悲しくて悔しいと思うよ。

と言いました。まだまだ悔しくて泣いていましたが、しばらくして落ち着くと「お兄ちゃんに謝る…」と言いだした息子。

もう一度ゲームのところへ行くと、まだお兄ちゃんいました。息子は緊張してドキドキでひっくり返りそうでしたが、目の前まで行って消え入りそうな小さな声で「さっきは悪いこと言ってごめんなさい」と謝ったのです。

お兄ちゃんもきっと「さっきのやつか!」と思ったかもしれないけれど「いいよ」と一言だけ返してくれました。やさしいな…。もちろん、私もそのあとしっかり謝りました。

まあ、そんなことをふと思い出したのでしょう。

息子は、

本当にひどいこと言っちゃった。お兄ちゃんも今の自分みたいに一生懸命準備して担当していたと思うのに…

と今にも泣き出しそう。自分も同じような立場になった今、担当になって一生懸命準備していたであろうその子の気持ちを思いひどく心を痛めている様子。そしてその時の自分の暴言を悔やんでいる。

ひどいこと(自分に)言われちゃって、お兄ちゃん、今は大丈夫かな…。

涙をこらえて顔が歪んでいる。宿題どころじゃなくなってますな。

お兄ちゃんに悪いことしちゃったって、こうして心から悔やんでいるのなら、きっと次は同じようなことがあっても繰り返さないと思う。成長出来たんだよ。お兄ちゃん、悔しくて悲しかったかもしれないけれど、いいよって許してくれて立派で優しかったね。

息子はそれを聞いて「うん、もう絶対にひどいことは言わないよ…」と打ちひしがれている。相当悔いている様子です(笑)

「でもさ、今年のおまつりで自分が担当しているゲームに来た1年生が同じように暴言吐いたらどうする?」と聞くと

うう、やっぱり許せない!一生懸命準備してるのに…!!このクソガキ!って思っちゃうかも。

そりゃそうだ。矛盾しているわけではないですよね(笑)

そしてまた「あのお兄ちゃん、今はもう悲しんでないかな」と心配したり「今年暴言吐く子がいたらどうしよう…悔しくて悲しい思いしたくないし、絶対に許せないと思うし」と、気持ちがグラグラ揺れる揺れる。

でも、自分の過ちをずっと心の奥に忍ばせていて、成長の過程で同じような場面が訪れた時に、過去の自分を悔やんだり、相手を想って心を痛めたり、またそれを正直に話してくる息子の姿勢は純粋にほめてあげたいなって思う。

あまりにも心が折れていたので気の毒になり、冗談で

ま、こちらが今こんなに悔やんで申し訳なかったなって思っていても、あのお兄ちゃんはもしかしたらあの時に「1年のクソガキがこんなこと言ってきやがった!超ムカつくぜっ!」とか友達と笑い話にしてその日にすっかり忘れちゃったかもしれないけどねー!

と言ってみると、ポカンとした顔をした後に

それはそれでひどいけど、でもそっちの方が良いかもね…

と苦笑い。

こんな感じで、三年越しに自分の暴言を悔やみ心を痛めている息子の様子でした。これからも相手の心の痛みに気付ける人間でいてほしいです。

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