大学病院小児歯科の治療レポート~子供の歯を銀歯にすることについて

まだ乳歯だらけの子供の口腔内に銀歯があるなんて…はじめは確かにそう思っていました。

でも、息子の通院でひとつひとつ治療を進めていくうちに、数年で抜け落ちる乳歯であっても、虫歯であればしっかり治療をすること、そしてその過程において、銀歯で歯を守ることも場合によってはとても大切なんだな、と思い直しました。

今回は、息子が銀歯にした過程を記しておきたいと思います。

本文は、実際の歯科治療で得た情報をもとに記載しています。素人の覚書適度の内容ですので、あくまでも参考程度にとどめておいてください。本文中に口腔内の写真が挿入されています。苦手な方はこのまま閉じてくださいね!!

虫歯8か所の治療のうち、根管治療は2本

以前も記事にしましたが、当初は一本の歯を治療するためだけに大学病院へ来たつもりでいました。

しかし、初回のチェックで治療を要する歯が8本あると言われ、あまりの多さとその他諸々、色々なことで相当のショックを受けつつ(私が)、今できる完治を目指して治療をスタートしました。

8本のうち、根管治療が必要な大がかりな虫歯は上の左右2本。

2本共、麻酔をして大きく削ったために歯の壁が薄くなり、強度が保てないとのことで金属の冠を被せる(銀歯にする)ことになりました。

乳歯でも虫歯を放置しない!

乳歯だからその内抜けるし、少しくらい放置しても大丈夫!という話しをどこかで聞いたこともありますが、やはり虫歯を放置することは後々よろしくないでしょう。

今回の虫歯は、歯と歯の隙間で表面からは見えないけれど、レントゲンで見るとしっかり黒く影になっています。そしてその奥に永久歯が控えているのも確認できます。もし虫歯を放置したら、すぐ下にある永久歯の成長を阻害する可能性も大きくあります。

もちろん隣の歯への影響もありますし、永久歯がまだ生える前に乳歯がボロボロになり抜けて(抜いて)しまったら、不要なスペースが出来てしまい、永久歯が生える頃には歯並びにも影響が出るかもしれません。

息子は以前マウスピースで歯並びを矯正しており、現在はきれいに整っているのでそこは当然大切にしたいところ。

どうしても銀歯の見た目は気になるものの、しかしそれは親の気持ち次第なのかもしれません。小学生ともなると、お友達からなんか言われてブルーになったりするのかな?なんて心配しそうになりましたが、息子には次のように説明しました。

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銀歯にするにあたり、息子の気持ちに響いた言葉

元々自分の口の中に銀色の歯が入ることについては

大人になるとさ、結構みんな銀歯あるじゃん?一緒一緒!

と、かなりあっさり受け入れていました。

そこで、息子には、

銀歯になってるってことは、虫歯の治療を投げ出さないで最後までがんばって終わらせた証だからね、自信もって良いよ!

銀歯にするのは子供の歯だから、いつか大人の歯が生えてきたときに銀歯と一緒に抜けるよ。それまでは今回削って頑張った子供の歯を、銀歯が包んで守ってくれるんだよ。

それを聞いた息子、目をキラキラ輝かせて

そうか、削った歯は銀歯の中でお休みしてるんだね!ゆっくり休めると良いね!いつか抜けたら銀歯と一緒に歯のケースにしまってあげるんだー!

と嬉しそうに教えてくれました。一連の治療で、あんなに泣き叫んだり、暴言を吐いたりしていた息子だけれど、まだまだ本質は純粋でかわいいんだな(笑)

実際に銀歯にするまでの流れ

根管治療まで終わり、最後の薬を詰めて蓋をした状態の歯に、金属の冠(銀歯)をかぶせるため、周りを少し削って形を整えます。

私はそこで型を取るものだとばかり思っていました。あれ、私も苦手ですが、息子も大嫌いです。以前マウスピース矯正の時に一度だけ全体の型を取ったのですが、とにかく絶叫していました(苦笑)

しかしありがたいことに、ここでは型は取らず、削って整えたその歯に合う形の冠を、銀歯コレクション(勝手にそう呼んでいた)から選び、その冠を歯に合わせて調整していく流れでした。

しかもこの子供用の冠は、ハサミで切れるやわらかい素材!ハサミで高さを切り取り、後は削ったり研磨したりして調整。息子はその間休憩タイム。

先生にピッタリくっついて、邪魔にならないギリギリの位置からじっくり手元をのぞき込んでいました(笑)先生も楽しそう。

何度かの調整のあと、ついにピッタリの大きさが決まると接着剤でとめますが、この接着剤も息子は、

おえーっ!これ不味いんだよ!うぇぇぇぇ!げぇぇぇぇっ!

と大騒ぎ。でもその後、噛み合わせの高さを確認して終了です!

 

そんな感じで装着した2本の銀歯。

左右対称です(笑)上の歯なので、下よりはそんなに目立たないようです。

思い切り「にこーっ!!」とするとはっきり見えますが、こういった口はあまりしないので(笑)一緒にいてもほとんど見えません。

あ、でもバカ笑いして転がっている時は大口開けているので丸見えですよ。

子供の歯の銀歯についてのまとめ

子供が歯の治療で銀歯になることについて、親は見た目の問題だけで拒絶するのではなく、子供の歯の状態をしっかり説明してもらい、治療には何が必要で最良のなのか、疑問を残さずに納得できるまで質問をすることが大切だと思います。

もし納得がいかなければ、別の歯医者さんで同じように質問をしてみましょう。親が不信感を持ったままでは、すべてにおいてマイナス傾向になってしまう気がします。

 

ところで、小学校1年生になったばかりで銀歯2本となった息子。時々友達に「あれ!銀歯なの?見せて見せて!!」と言われると

いいよ、2本あるからね!

と、大きな口を開けて見せています。本人はこれだけがんばって治療した達成感もあるようですね!

今回の虫歯の治療を経て、改めて「歯を大切にすること」を学んだ(ような感じの)息子。子供でも、治療をすることの大切さ、それを保つために日々努力をしなくてはならないことを、頭では学び取ってくれたようです。

夜眠くて歯磨きを全力で嫌がることもまだまだありますが、しばらくすると思い直してちゃんと歯を磨いています(というか、完全に私の仕上げ磨き頼りで口を開けているだけですが)。

小児歯科の先生が「お友達が虫歯になって歯医者さんを怖がっていたら、こうやって治療したよって教えてあげるとお友達も頑張る気持ちになるかもしれないね!」と言っていました。きっといつか誰かの力になれると良いな、と思います(笑)

以上、子供の銀歯レポートでした。

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